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鶏口牛後説vs類は友を呼ぶ説~何故牛後に魅かれるのか

ハルビンカフェさんが興味深いコメントを書いている。

>「鶏口牛後はほぼ正しい」と仮定する
>ではなぜ 世間の大多数は 牛の尻尾が好きなのか?
>1)うちの子は伸びしろあるから大丈夫 と思っている
>2)中学受験と大学受験は全く別物なので一旦リセットされる説を信じる
>3)牛のブランド重視(見栄)
>4)実は密かに鶏の尻尾に落ちることを恐れている
>5)牛の人間関係の方が鶏より充実している と思う

で、俺も、何故鶏口よりも牛後に人は魅かれるのかという仮説を考えてみた。
ここでちょっと高校野球の話を。
先日知人と高校野球の話をしていて、今更ながら高校野球においては「公立贔屓」という一大ムーヴメントが健在であることを知らされた。
たとえば甲子園で公立高校と私立高校の対戦だったら(その両校や出身県に全く関係ないなら)、おそらく多くの人が公立を応援するだろう。
これは下記のようなイメージにとらわれた結果だといえるのではないだろうか。

<公立高校>
身体能力に恵まれていないにもかかわらず、一生懸命真面目に、でもみんな仲良く青春青春しながら練習して頑張っている。
<私立高校>
ハードな練習ばかりで雰囲気は悪く、マシーンみたいな生活をしている。

たとえその公立が静岡高校のような、スポーツ推薦で全県から野球少年をかき集めている高校で、私立高校がスポーツ推薦も野球留学も無縁な学校でも、このイメージは覆らない。
なぜなら高校野球における公立と私立の「物語」は、強固に出来上がっているからだ。

こうした「物語」は勉強の世界でもしっかりと根付いている。
たとえば地方の伝統公立高校の生徒は、全人的な教育がなされているので、東京の私立中高一貫校の生徒よりも逞しい、本当の学力が身についている、伸びしろがある、将来日本に貢献する、異性にもてる……(どっかの掲示板で聞いたような話だな)

えーと、話を戻しますよ。
こうした「物語」は勉強の世界でもしっかりと根付いている。
たとえば鶏口の生徒はトップ層ということでちやほやされているので頑張る気力が足りない。鶏口にいなくてはいけないというプレッシャーから勉強の質が落ちて学力が伸びない。
それに対して牛後の生徒はそうしたプレッシャーに無縁であり、手本になる同級生がたくさんいるのでモチベーションが保てる。さらに言うなら、そもそも牛に入れたぐらいなんだから頭は悪くない。
そして、鶏口はもうこれ以上高みにはいけないけれど、牛後はまだまだ上を目指せる、という空間的錯誤。
このような語られぬ論理によって、入学する学校と出口において我々は、どこかしら鶏口よりも牛後の方が後々有利だと判断しているのではあるまいか。

特に、「手本になる同級生がたくさんいる」というのは、保護者の気持ちを刺激するでしょ。
自分の子を「手本側」には置かないで、他の誰かを「手本側」に置くことで、そこから生じる果実を頂こうという、なんとなく都合のいい「ただ乗り理論」が、保護者に「牛後の方がお得じゃん」という気持ちにさせているのではないか。

しかし海城のトップ10%で入学してトップ10%で卒業(東大合格圏)するのは大変だが、開成のボトム10%で入学して真ん中あたり(東大合格圏)まで持っていくのも、相当大変そうだ。

※1 こうした「物語」は日本だけじゃなく外国にもある。たとえば映画『ロッキー』の2だったか3だったかで(もう検証する気もないので、@ポンコツアタマでお送りします)、相手は最新鋭のマシンを使った練習をするのに対して、ロッキーは山奥にこもって丸太を鋸で切って練習したりする。こうした「アナクロがモダンを倒す痛快さ」というのも「物語」のひとつだ。

※2 「物語」にも流行り廃りがある。たとえばかつては「子供を褒める」というのは否定的な文脈で使われることが多かった。漫画やTVでも大人が子供を褒めるのは限定的で、その多くはどうでもいい場面において、あるいは叱る前振り・対比として表現されることが多かった。これは子供は褒められればつけあがる、天狗になる、周りを下に見る、という「物語」が素地にあった結果だと思う。しかし現代では、子供を褒めるのはあまりにも普通になってしまって、表現として評論する議題にも上らない。むしろ「子供は褒めればつけあがる」という考え方が、指弾される対象になっていたりする。

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コメント

No title

毎度毎度千葉の話で恐縮ですが、
東京の2月1日受験とは異なり、渋幕と市川は両方受けられる。 
 両方受かったら、選べるわけです。(入学金の振込等も両方の発表まで待ってくれる)

 それで、両方受かって市川を選ぶ人がいるらしい。もちろん真偽は確かめられませんし、「市川の隣に住んでいる」とか「特待」とかいろんな条件が考えられるので「信じられない」とまではいいませんが・・・

 世の中には 鶏口牛後をきちんと理解している親が存在するのかもしれません。(我が家には無理だ。)
ただ、渋幕けって市川行ったら ほぼトップかというと必ずしもそうではないらしい。やっぱりどんな学校でもトップ層にいるというのは難しいんでしょうね。

No title

そういえば「中学受験」自体が、大都市圏以外では「否定的」な物語が多いですね。

 私もなんども「やめたら」と言われました。田舎の親や 都会にいる兄に。
 まあ田舎は 塾に否定的なので 中学受験は、受験そのものよりも「小学生から塾通い」の方に嫌悪があるのかもしれませんが。

No title

 あ〜 最初の定期テスト 1週間前だそうニャ。

 鶏のどのへんにいるのか、とうとう明らかになってしまう・・・ (持ち偏差値から大体の予想はついているが)

 心配だ・・・

「参考」と言い切れるほど自信はない

>  鶏のどのへんにいるのか、とうとう明らかになってしまう・・・ (持ち偏差値から大体の予想はついているが)

まあ先は長いので、ゆっくり楽しんでください(呵々

No title

>「鶏口牛後はほぼ正しい」と仮定する。ではなぜ 世間の大多数は 牛の尻尾が好きなのか?

興味深い問いかけですね!!

「お前の目指してる牛肉は、そんなにうまくないよ」
「鶏肉って、意外にうまいでぇ」

でも、無駄かもしれないことに真剣に取り組むのもイイですよね。
オリンピックの選手って、なんで金メダル目指してあんなにハードなトレーニングしてるんだろう。勝ったら、いったい何が残るんだろう・・・

私だったら「金メダルとったらきっとモテるでぇ」と絶対思ってる。もし、金メダルとったら、絶対にそういう活用する。でも、それだけではない気もする・・・

No title

なんとなく・・

ここにいる人は「落ちこぼれた経験」がないのではないだろうか。

鶏口牛後 という前に 牛でも鶏でも「落ちこぼれる」というのは悲惨だ。

やる気は起きない。どうせやってもだめ。何からやっていいかもわからない。

 授業って基本的には半分より上に合わせて進められる。(と思う)
 だから 下位 1/3は 落ちこぼれる恐れがある。
 そうなったらどうにもならない。

上を目指す、とか 朱に交わればとか 上のクラスのプライドとか、 そんな言葉では表現できない世界である。 
 とにかく「落ちこぼれない」ことが最重要なのである。

そんな落ちこぼれの恐怖が分かっていても
私は子供に「牛の尻尾」を望む。
 
 はい。矛盾でございます

(私の場合は 田舎牛のブランド価値が心地よいのでその成功体験で 子供にも 牛を勧めたと分析できる)

No title

いい話ですね。
これだけ「鶏口牛後説」が有利でも、私は、やっぱり牛後目指していこうと思ってるし、ダメなら鶏口でも鶏後でも全く問題ないと思ってます。無駄に確信しちゃって、とりあえず牛後目指して子供と悪戦苦闘してます。
なぜなんでしょう???

たぶん、以下の答えはすべて当たってるけど、それ以外があるあるからだと思っています。
「じゃあ、それは何やねん??」→「シーン」


>1)うちの子は伸びしろあるから大丈夫 と思っている
>2)中学受験と大学受験は全く別物なので一旦リセットされる説を信じる
>3)牛のブランド重視(見栄)
>4)実は密かに鶏の尻尾に落ちることを恐れている
>5)牛の人間関係の方が鶏より充実している と思う

落ちこぼれることへの恐怖

> やる気は起きない。どうせやってもだめ。何からやっていいかもわからない。
>
>  授業って基本的には半分より上に合わせて進められる。(と思う)
>  だから 下位 1/3は 落ちこぼれる恐れがある。
>  そうなったらどうにもならない。
>
> 上を目指す、とか 朱に交わればとか 上のクラスのプライドとか、 そんな言葉では表現できない世界である。 
>  とにかく「落ちこぼれない」ことが最重要なのである。

この当事者視線は、議論の新しい立ち位置だね。

No title

 私の英語のくらい派手に落ちこぼれるのは、学校のレベルのせい、というよりはやっぱり個人の努力の問題だという気がしてきました。
 鶏だったら落ちこぼれないか?というと・・ 進学校である限りは疑問符かもしれません。

「暗記が嫌い」→「やらない」→「わからない」→「嫌い」となってしまった。

 あと、苦手教科って定期試験の勉強もその場しのぎになりがち。
「赤点を逃れるだけ」で 「英語力向上」になっていなかったんですよね。定期試験の勉強が実力向上にならず、終われば全部忘れてしまう。

 そういえば鶏って三歩歩くと全部忘れるんだったっけ?

 ということで、個別の事案はほっておいて 大きな「鶏口牛後」の議論を続けてください。

そういえば、自分は牛に魅力を感じたことって今までなかったような気がする。
結果として鶏口や牛後になるのはわかるけど、結果が出る前から牛か鶏かって考えたこと、子どもの場合も含めて、なかったような‥。

自分はきっとどこか鈍いんだろうなー。
で、定石踏み外したり、地雷踏んだり、落ちこぼれたり、いろいろやらかしている。

No title

「定期テスト」の緊張感というのを少しずつ思い出してきた。定期テストがない生活になって数十年になるのですっかり忘れていた。

中学 高校 大学・・・
定期テストというのは嫌なものだ。(これさえなければパラダイスなのに)
しかし避けては通れない。
ふふふ。 頑張りな。

※私は「進級が厳しい大学(留年が多い)」にいたのでテストのプレッシャーは最後まで大変なもんだった。
 そのせいか、未だに時折夢に見る。
 仕事でプレッシャーがかかると
「この企画が落ちたら留年する」
「この仕事失敗したら留年する」という夢を年に1度くらい見る。つまり「留年」が一番怖いことなのだ。
 ある意味で「トラウマ」だ。

No title

>自分は牛に魅力を感じたことって今までなかったような気がする

「鶏でもいい」ではなく「牛と鶏を区別しない」という考え方もあるんですね。すごく勉強になります。

No title

>「定期テスト」の緊張感

こちらも勉強になります。
私は「テスト終わったらまた麻雀だぁ」しか考えてなかった。。。
「何らか原因(親の期待?進学校のプレッシャー?)で、背負っちゃうもの」という話なのかなぁ???

No title

学校選びは偏差値に見合う数校の中から好きなところでいいと思いますよ。
通学時間や他の条件もありますし。

うちの場合は、私に関していえばもう熱狂的に好きな学校ができてしまいました。本当に魔法にかかったように。ダメだったんですけど。
それで、結局子供が進学することになった学校に新学期早々、その大好きな学校に合格したのに、こちらの学校に進学しているクラスメイトがいたと
子供から聞かされた時、子供も私も顔を見合わせて目が点でした。本当に驚きました。自分がそう思うように人が思うわけではないという当たり前の事を目の当たりにした出来事でした。

それから、不合格になった時のことなのですが、みっともないくらい廃人みたいになってしまって。
子供の前ではもちろん普通ですよ。
それで、偶然その廃人ぶりを塾で一緒だった人に知られてしまったんです。
その人に言われたのが

「すごくすごく大好きな男にふられて下向いてるけどさ~。ふと顔上げたら、
あらこっちにもいいのがいたわって感じじゃな~い?」って。

なんか嬉しかった。受験の思い出です。

この方、ここ見ていないといいんだけど…。
大丈夫ですよね…。こわいよ~。

ハルビンさんの大学、厳しかったんですね。俺なら絶対卒業出来てない自信あるな。
前の会社の人との集まりの時に聞いたんだけど、大学で留年した人は、無事社会人になった後も例外なく留年しそうになるとか卒業出来なさそうになる夢を見るらしいです。で、結局卒業出来なかった友達は、不思議とそういう夢を見ないらしい。
その留年経験有りの先輩、「俺くらいのレベルが、社会人としてやって行けるギリギリのレベルだ」って、なんか変な自慢してました。

No title

あ、 私だけじゃないんですね。「留年の夢」を見るのは。ほほほ。安心した。

 「進級がきびしい」と言っても普通にやれば進級できるわけです。それを普通にやらずに「ギリギリで通ろう」と思うから一歩間違うと留年する。
遊びの誘惑 勉強したくない誘惑に負けてしまう弱さがここでも出るわけですね。

 そう思うと確かに私も
「社会人としてギリギリのレベル」なんだなあ、と思います。

No title

長男は 1学期末試験の最中だ。

で、だいぶクラスの中で「できるやつ」がわかってきたらしい。(上位者は掲示板に張り出されるしね)
 で、「クラスでできるやつは、どこ受けたの?」
(市川は 「第一志望で市川」ってのがとても少ない。 第一志望では受からないとも言える。だいたいどっか落ちて市川来ている)

 聞くと 「麻布」 が多いようだ。
 なんで渋幕や開成じゃないんだろう?
 とにかく麻布が多い。
 
 長男のクラスの一番は麻布らしい。

しかし不思議である。市川でクラスで一番であれば計算上、東大に現役で入る。
 それで麻布落ちるんだ・・・
 まあ、中学受験ってそんなもんだ。

※市川でクラスで一番ってな奴が、なんで開成 麻布 渋幕 落ちるか? そこが中学受験の難しさだろうか?

※6年間見ないとわからないけど、現役で東大入るようなやつは、 「思わぬところから」高校入ったあたりで現れるのかも。 今が一番でも 6年間続くかどうかは もちろんわからない。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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