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合格実績掲載順から見えてくる、アピールしたいこと

中学入試であれ高校入試であれ大学入試であれ、入試が終わると合格実績の集計が始まる。
これは学校でも塾でも予備校でも一緒。
※但し学校は高校(つまり大学入試)ぐらいか。それと中学入試における私立小学校が少し。

この合格実績での難関校、有名校の数の多寡で一喜一憂するわけだが、じつは「数」以外にもこの実績には見どころがある。
それは掲載する学校の順番。
どこを最初に出すか、どこをアピールしたいのか。
それによってその塾や予備校の「言いたいこと」が見えてくるケースがある。

たとえば早稲田アカデミーでは、次のような掲載の並びとなる。
早稲田アカデミー(2021年度中学受験合格実績)

まずは男女御三家の合計数。昨年からの増加分も明示している。
次に開成、駒東、筑駒、灘。ここに桜蔭や麻布が入っていないのは麻布は67→73で上がり幅が少なく、桜蔭に至っては69→68と下がっているからか。

ということは、早稲アカの合格実績掲載の根本思想は「上昇」なのであろう。

日能研は東京を2つのエリアに分けている。区部と都下か。
日能研(2021年度東京エリア合格者速報)
区部の方は

開成 筑駒
麻布 駒東
武蔵 早大学院
・   ・
・   ・
・   ・

と並んでいる。難関順といったっところ。
男子校が終わると女子校が始まる。

桜蔭 女子学院
雙葉 白百合
豊島岡 ・
・   ・
・   ・

白百合の方が豊島岡よりも上なのが面白い。
そして最後が共学。

慶應中等部 渋渋
青山学院

いくら抜粋とはいえ、3校というのは寂しい。
「全合格者数を見る」というところをポチっと押すと、東京の学校の全合格者数を見ることができる。

これは「男子校」「女子校」「共学校」のカテゴリで、それぞれアイウエオ順となっている。
見やすいなあ。

サピックスはその「見やすさ」ありきの掲示方法である。
サピックス(2021年度中学受験合格実績)

日能研と同じ、「男子校」「女子校」「共学校」のカテゴリで、それぞれアイウエオ順。
王道のやり口である。


さて、ここから昔話。
昔話といっても2年ほど前の話だが、仕事の付き合いのある中学受験塾で、そこの塾長と合格実績の出し方の話になった。
それで俺が偏差値と合格者数を睨みながら、順番と文字の大きさの提案をしたら、全却下となった。
理由は「巣鴨の順位が低すぎる」。
俺「そうですか。それじゃあ少し上げて…」
塾長「いやいや、そんなじゃないでしょ巣鴨は」
俺「おや、そうですか。じゃあどれくらいにしますか」


で、塾長の指示したところが駒東の上。……え?
塾長「だって、巣鴨は新御三家だよ」
俺「(新御三家……久しぶりに聞いたなあ)しかし駒東よりも上ですか」
塾長「保護者へのアピールは巣鴨のほうが上だな。私にはわかる」


というわけでできたのが、次のような順番。
カッコ内は当時のY80の偏差値です。

開成(71)
筑駒(72)
麻布(67)
渋幕(69)
武蔵(64)
巣鴨(49)←注目!!!!!
駒東(64)
海城(63)
慶應中等部(64)
慶應普通部(64)
早大学院(63)
早稲田(64)
栄光(65)
聖光(69)

俺「栄光と聖光も低いですねえ」
塾長「東京のお客さんは神奈川の学校なんかあまり興味がないだろ」
俺「……」
塾長「それに偏差値なんて、我々と違って中学受験を始めようというお客さんはよく知らないよ」

俺たちの何十倍も、彼らは偏差値表を見ていると思うけどね。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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