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受験の神様はいるのか?

受験の神様はいるのか?

「受験の神様はいるのか?」などということを考えると、これはちょっとした神学論争に発展しそうである。
たとえば青学や立教、栄光や女子学院を受ける生徒や保護者は、いると思っているのだろうか?
一神教の宗教校に入学させるのに、その唯一絶対神がよりによって「受験の神様」というのはいささか残念な気がするが、そこのところはどうなのか。

仏教系の東大寺学園や世田谷学園はどうだろうか。
また神道の國學院久我山は、……まあ、いてもいいのか。あの宗教(?)にはどんな神様がいても不思議はない。

バベルの塔
※神はお怒りになって偏差値一覧表、いや、バベルの塔を破壊した。
しかし人間は次の日からまたせっせと偏差値一覧表、いや、バベルの塔を積み始めるのだ。

さて、受験の神様などと考え始めたのにはワケがある。
最近(俺の周りだけかもしれないが)、「○○をすれば合格できる」「受験の神様は見てくれている」という言葉をたて続けに聞いたからだ。
この「○○」には「予習復習」などという受験用語は入らない。
「親孝行」とか「挨拶」とか「掃除」とか、礼節の類いの言葉が入る。
そうすれば「受験の神様は見てくれている」ので、合格できるというのだ。

……いったいここは21世紀の日本か!?

親孝行をすると「受験の神様は見てくれている」ので、記憶力が高まったり、偏差値が上がったり、入試で自分だけができる問題が出題されたり、果ては採点者がミスをしていい点数をつけてくれたりするのだろうか?

もちろん信心はあくまで個人が決断する範疇なので、受験の神様がいても構わないし、親孝行や挨拶や掃除をするなと言ってるわけではない。
ただ、どういうわけか受験というプラグマティズムの世界には、神や呪いや祈りといった概念が偏在する。
藁にもすがりたい気持ちはわかるが、それは個々の心の中に押しとどめておくべきで、外へ出した途端、ちょっと異臭がすることになる。

宮崎県立延岡星雲高等学校の校長先生(当時)である黒木淳一郎先生のブログに、こんなことが書かれてある。
受験の神様はいるのか ~ 『センター試験のしおり』巻頭言(2015年1月13日)
http://nobeokaseiun.jugem.jp/?eid=134


受験の神様はいると信じています。

3年の担任をしていた時です。自分のクラスの生徒ではなかったのですが、その生徒は、進路指導室に毎日花を持って来てくれる生徒でした。
(中略)
彼女は美術の先生になるのが夢でした。限られた大学と限られた学科、少ない定員、条件の厳しい難関です。模試の判定もよくありませんでした。センター試験もうまくいかず、あとは個別試験の実技に一縷の望みを託すしかありません。もちろん、倍率は高く、当然、腕に覚えのあるものが集います。個別試験までの特編授業の際も彼女の花は進路指導室に咲き続きました。結果は…、何と大逆転の合格でした。
(中略)
受験の神様はいます。日々の努力をちゃんと見届けてくれています。
(後略)



このブログを読んでいる方は、出来ればリンク先の全文を読んでください。
良いことが書いてあります。
良いことが書いてありますが、まあ感動ポルノみたいな話です。

実は(後略)の箇所に、黒木先生自身、「本当は、いずれの生徒も努力を重ね、最後の最後まで学力は伸び続け、合格にたどり着いたのだと思います。」と書いている。
結局わかっているのだ。
わかっているのにその後で「そういう生徒は周囲の誰もが合格を祈ります。そして、受験の神様が必ず微笑むのです。」と書くのだから始末が悪い。

宮崎県立延岡星雲高校はいつから宗教学校になったんだ?

受験で志望校に合格するために必要なことは「進路指導室に毎日花を持って来る」ことではない。
それよりも受験教科の「努力を重ねる」ことだ。
そうしたミスリード(もはや嘘というべきか)をそこいらのおっさんやおばさんがやるのではなく、学校の教師がのうのうとブログで世間に書いている。

そして何よりおかしいのは、「進路指導室に毎日花を持って来る」ことを「受験の成功」などという、ちっぽけな成果に結びつけていることだ。
この生徒の行動と心遣いの崇高さは、受験などという一面で語られるべきことではない。
「神様」などという、ワケのわからない存在を持ち出して評すべきことでもない。
受験に成功しようと失敗しようと、彼女のやったことには僅かな傷も曇りもつかない。

すべてから独立して、賞賛すべきだ。
なぜそこに大人が、教師が、気付かない?


最初の疑問に戻ります。
受験の神様はいるのか?

いるかもしれませんし、いないかもしれません。
いずれにしても、そんな奴のことなんかどうでもいいんですよ。

あまりそこに拘ってしまうと、延岡星雲高校の校長みたいに、「いいことしたから合格した」なんていう受験中毒患者みたいなことを言うようになるからね。

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コメント

神のような絶対的な力を持つ存在を措定すると、人はその力に頼って利を得ようとしてしまいがちですよね。

①そのような人の心につけ込んでか、かつて教皇レオ10世は贖宥状を販売し(善行を積めば(お金を払えば)神は罪をお許しくださる)、

②それはおかしいとして、ルターが信仰義認説を、カルヴァンが予定説を唱えて①を裏返し(ただただ神を信ずべし。あなたが善行を積もうが積むまいが、あなたが救済されるか否かは神により既に決定されている)、

③それから、かようなプロテスタンティズムこそが資本主義の勤労精神を支えたのだとマックス=ヴェーバーがアクロバティックに②の因果を裏返した(あなたが神に救済されているならば、あなたは善行を積むはずだ)。

黒木先生のお考えは、①レオ10世、②ルター・カルヴァン、③マックス=ヴェーバーのどれに近いであろうか。

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No title

あれ?慣れないタブレットで投稿したら非表示になっちゃった。何書いたか忘れた。酔っ払いのたわごとを書いた記憶があるが。 まあいいや

>受験の神様はいるのか?

私を呼びましたか?
お呼びでない? こりゃまた失礼いたしました。

No title

JGさんの鋭い視点が大好きでございます

>受験というプラグマティズムの世界には、
>神や呪いや祈りといった概念が偏在する

同感です。
延長にある「出願」「願書」も好きじゃないです

「願」をかける?21世紀でっせ。
さっぱりと「エントリーシート」か「申請書」と呼べばいいのにな

公立・私立学校が混在する難しさで
「申請書」とも「エントリーシート」ともよべず
「願書」「出願」のまま今日に至っているのだろうと思ってます。
まぁ文部科学大臣所轄の宗教法人が神社庁だし(^^)

子どもや親など当事者が「願」にすがりたくなるのはしかたないとしても、
宮崎県立延岡星雲高等学校の校長がねぇ・・・
そう感じてしまうだけの「根拠がある」ってことなのかなぁ?

「お願い」して生徒の進学先や就職先を決める日常があったり
ご自身の就職時、出世時にも「お願い」が功を奏したことがある、とか?
イジワルかつ暗澹たる田舎アルアルが想像できちゃったりもする

> その生徒は、進路指導室に毎日花を持って来てくれる生徒でした。
(中略)

推薦狙いなら、真っ当な戦略だ。

しゃちほこさんへ

>JGさんの鋭い視点が大好きでございます

ありがとうございます。

>イジワルかつ暗澹たる田舎アルアルが想像できちゃったりもする

ああ、これはありえますねえ。
その土地その土地のしきたりというのは、フィクションでは効果的な隠れた自衛策だったりしますが、現実にはたんなるエゴの隠れ蓑の場合が多いですから。

トイレには女神様がいるんだとサ

 仕事と掃除が忙しくてすっかり忘れていたのだが・・・共和国ではそろそろ一志や推薦入試が始まる。
 大丈夫、絶対受かるとは思っていても、やはり発表を見るまでは落ち着かないものだ。

 神様ってのは気まぐれだ。トイレの神様なんて何の役に立たんのだ・・・紙神に見離されたら自らの手で運を掴め!くらいの勢いでライバルを蹴散らさないと話しにならん。勝負には綺麗も汚いも無い。勝った奴が勝ちなのだ。

 比較的余裕のある受験だったとしても、直前期の母は、やはり修羅と化してしまうのだww

 愚息君は危険物乙種134類を取得後、2種電気工事士を受験。実技が通ったら、電験3種に挑戦予定。
 今は慣れたようだが、最初はチビっちゃい中学生だったから、大人に混ざって試験を受けるというのは、場違い感がハンパなかったらしい。

Geminiさんへ

>勝負には綺麗も汚いも無い。勝った奴が勝ちなのだ。

こういう割り切った考え方の方が、長い目で見ると精神衛生上はいいですね。

>愚息君は危険物乙種134類を取得後、2種電気工事士を受験。実技が通ったら、電験3種に挑戦予定。

おお、凄い!
くいっぱぐれしない感が凄まじい!

No title

先日の「非表示(管理者だけに表示)」にしてしまった投稿を思い出しながら書く。

 学問の神様といえば天満宮だ。オラは天満宮より金満宮にお参りしたいが、そんなことはどーでもええ。 神様を信じている信じていないに関わらず天満宮をお参りする受験生関係者は多い。まあ「行事」というか「形式」なんだろう。 オラは自分の受験の時は行かなかったが、息子の受験のときは天満宮に行った。

 さて、今度の正月は天満宮にお参りする人は激減するだろう。(天満宮に限らないが)   神様は梅が咲かないと悲しいかもしれないが、賽銭がなくなっても困らないだろう。 しかし生身の人間は困る。食っていけないかもしれない。

 寺社仏閣ってのは持続化給付金他 コロナ給付の対象なんだろうか?
税金で寺社を救済するのはいろんな問題がありそうだが、この際はそんなことはどーでもええから救ってあげてほしいもんだが・・

No title

>トイレの神様なんて

 トイレの神様といえば 植村花菜か鳥居りんこ。
中学受験界では鳥居りんこの方が有名かもしれない。

全然関係ないが、鳥居りんこの書く「感動ポルノ」に上履き話というのがある。 受験界では有名だから一度は聞いたことがあるかもしれない。

https://www.excite.co.jp/news/article/Cyzowoman_201804_post_181533/

 まあ、いい話だ。オラは実は感動ポルノが嫌いではない。素直に泣ける。

No title

 アホ息子2号は明日から定期試験だ。
が、今 ゲームしている。

 オラも人のことは言えない。 勉強せずに親には心配をかけた。 
遺伝かなあ。 しかしなああ。  そのオラだって、試験前日くらいは勉強したと思うが・・・記憶を美化しているのだろうか。  

 あーあ、このアホ息子どうしようか。  定期試験だよ?  啓蒙思想覚えようよ。  アヘン戦争出るんでしょ?  太平天国の乱って何年?    オラはセポイの乱と習った・・・えっと なんだっけ インド大反乱?  頼むから覚えてくれ。

No title

 アホ息子の定期試験が終わった。
終わると必ず「できた」という。    今回も「できたよ」なんぞ言っている。
 まあ、オラも学習した。 狼が来たぞーと言ってももう信じないのだ。

 オラは、「順位半分を目指す」という基準を持っている。 「順位が半分ってなんだ? 意味わからん」と言われるかもしれんが。

順位が半分とは・・・ 
これまで学校順位200の人 →100
学校順位100人→50
学校順位50の人 →25

 ということだ。  これは 「これまでとは違う次元で本気で頑張って勉強する」と達成できる数字だ。 そして不可能な数字ではない。  オラは「本気で勉強すると半分になる」という経験を持っている。

 例外は  2→1  だ。 これは、さしてがんばらなくても今まで通りでも行けるかもしれん。ほほほ

ということで、  狼が来たぞーと 騙されて「半分」を期待してみよう。
どうせ、「期待」なんて 多くてもあと20回くらいしかできないのだ。 それ以降は期待したくてもできない。  息子に期待できるうちが花 、かニャン。

>「順位半分を目指す」

一桁順位に入ってから先がけっこうキツいかも・・・
「本気」を出せば最後までいけるのか・・・

No title

 定期テストが徐々に返ってきた。

うーん。 「めざせ半分」はまあ無理かな。 「前よりいい」でよしとしようか。 それと英語と数学が約90点なのは救いだ。   問題は国語だ。 68点だと?  
これはちょっと笑っていられない。   国数英ってのは一朝一夕には上がらないのだ。  徐々に上げていってせめて85くらいまで上げないと・・・
 理社はま、いっか。  理科は得意だし、社会の壊滅は、まあそのうちなんとかなるだろう。  (本当か?)

 きっとアホ息子は「根拠なき自信」があり、「自分だけは大丈夫(最後に神が降りてくる)」と思っていると思う。

>きっとアホ息子は「根拠なき自信」があり、「自分だけは大丈夫(最後に神が降りてくる)」と思っていると思う。

デウス・エクス・マキナ!

でも私は、「根拠なき自信」を持つ人のほうが持たない人よりも遠くまでたどりつけるような、そんな気もしています。

No title

 千葉県公立の入試問題を見た。

うーん 結構難しいニャ。  少なくともオラが受けたウン十年前の公立試験よりは難しい。  数学の最難問は、「整数の証明」問題だ(奇数を2n-1とか置いて証明するやつね)。これは、こういうのを訓練しないとできない。図形の証明と整数の証明、これを両方正解するのが鍵だろうか。 それと1(5)の答えが、「美しくない」。  √53   とかが出てくる。答えにこんな美しくない数字が出てくると不安になるだろう。毎年出るなら問題ないが。

 英語は、漫画にセリフを入れたり状況説明の文を作文したりする。
 解説を見たら「最近の流行」のようだ。  

週末、アホ息子1号と2号にやらせてみよう。

2/26(金) 4:51配信:東洋経済ONLINE「「数学嫌いの若者」が生みだされ続ける根本原因」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e7f38677e7eed377d3684908765716fda230f7d5?page=4

上の記事の中に、過去の千葉県立高校入試問題(受験者の約半数が0点だった記述問題)のことが出てきましたので、ご参考まで。
(記事には「2014年」の国語問題とありますが、「2004年」の誤りだと思われます)

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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