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東大を巡る環境VS.遺伝

先日ゴロゴロとネットをしていたら、次のような2つの記事を見つけた。

1.「課金ゲーム化」する東大受験。学歴は結局、資金力でほぼ決まる
https://nikkan-spa.jp/1698451


2.「親が東大卒のとき、子供が東大に合格する確率」
https://bshorizon.blog.jp/archives/19562537.html


「1」の記事は布施川天馬氏(東大生らしい)による、東大環境説。
「サピックス→中高一貫校→鉄緑会」という黄金ルートにどれだけカネを使えるかで東大合格は決まる、というもの。

「2」の記事は、親が東大卒のとき、子供が東大に合格する確率を探ったもの。結論としては東大遺伝説。

どちらもそれ相応に「なるほどねえ」というものだが、この2つは別々の立場、別々の主張である。
いったい東大に合格するためには、環境と遺伝のどちらが重要なのか?

※ここでは話を簡単にするため、学力の向上を「東大合格」に置き換えています。

こうした思考実験は楽しい。
モデルケースを頭の中に創造して、それを転がしていくのは人間だけに許された悦楽である。
もはや神の領域のゲームであろう。

しかし重要なのは、モデルケースをどのように設定するのか。
ここにすべてがかかっていると言って過言ではあるまい。

まず2組の親子を設定する。
Aの親子は「父A、母A、子A」であり、Bの親子は「父B、母B、子B」である。
父Aと母Aはともに東大卒。世帯年収は2000万としといてやろう。
父Bと母Bはともに中卒。世帯年収は300万だ。

ここで子Aと子Bを入れ替える。
情が移ってからだと大変なので、産まれてすぐの入れ替えにしといてやろう。

マタイ伝
※入れ替わった子供たちが偶然出会うシーン(本当はマタイによる福音18章2節)

父Aと母Aは子Bに英才教育を施す。子供に自分たちと同じように東大に受かってほしいからだ。
父Bと母Bは子Aに、別に教科教育は施さない。塾にも行かせないし、図鑑を買い与えたりもしない。
但し子Bの勉強の邪魔もしないとする。

この場合、子Bと子Aのどちらが高学歴をゲットする可能性が高くなるのだろうか?

勿論これは結論が出るものではない。
また客観的な実験ができるシロモノでもない。

興味のある人がああだこうだ、こういうことも考えられる、いやしかしそれを考えるならこれも考えないと、などと論じる過程が楽しい。
これに比べれば「結論」なんて、飯を食った後の爪楊枝みたいなものだ。

しかし実はちょっと気になる点があって、今回は「環境VS.遺伝」という視点で記事を書きました。
気になる点とは、「1」の記事で布施川氏が次のように書いているもとです。


 東大受験に限らず、難関大学への受験が「課金ゲーム」となってしまうと、それは社会階層の再生産に繋がります。平たく言えば、金持ちの子供は金持ちに、貧乏人の子供は貧乏人にしかなれない社会へとなってしまいます。

 僕自身も世帯年収300万円台という貧乏な世帯の出身ですが、貧乏な暮らしを知っているからこそ、大人になったらお金持ちになりたいと願うものなのです。そんな希望が「大学受験」というフィールドで早くも「金銭の暴力」の前に叩き潰されてよいものでしょうか?

 そもそも生まれ持った能力や環境自体が「ガチャ」に近いものではありますが、だからこそ大学受験というイベントは出生という名の「ガチャ」の結果に左右されないような、できるだけ平等かつ一発逆転が可能なイベントであってほしいのです。

 貧乏人が東大に行きにくくなっている現代の大学受験は、いったい誰のためのものなのでしょうか。



この問題提起とロジックの流れに関しては後日、また。

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コメント

環境は良い方が有利なのは当たり前だけど、東大受験は教科書きっちり理解して過去問ひたすらやればいいから、大してカネはかからんと思うぞ。

凡人の遠吠え

 あったまイイ人って処理速度が早いし複数の作業をサクッと同時進行させたりする事が出来るから、試験日までにやらなきゃいけない事が全部出来ちゃうケド、凡人が同じ事をやろうと思ったらすんごい時間がかかっちゃうのよ。一浪、二浪したくらいじゃとても間に合わないレベルでね。

 まぁ、あったま良くてもカネがなきゃ東大どころか大学なんか行けないんだけどね。少なくとも自分の食いぶちくらいは稼げるし、仕事が早いって事は自分が自由になる時間を増やせるって事だから、そこそこ幸せな人生を送る事が出来るんじゃないかと思っています。

 東大卒とか開成OBって言うのは、初対面の時から社会的信用を得られるっていう大きなメリットがあるけれど、無名の一個人であったとしても長年いい仕事をしていれば、それなりの信用を得る事はできますからね。
 高校に通う事を断念してプレイングマネージャーとして働く事を選んだ滝沢秀明君も今じゃジャニーズ事務所の副社長ですからたいしたものだと思います。

No title

人間の能力の大きさは皆同程度、というのが私の信じるところです。
ただ、能力の方向は人それぞれ。
「受験術」軸方向の射影成分が大きい人は受験が得意だけど、別な方向の射影成分は必ずしも大きいとは限らない。
受験が苦手な人は、別な方向にきっと適性がある。

妻からは、「あなた純粋ね」と言われ、秘書さんからは「せんせい頭いいから」と言われ、だれも本気にしてくれないです。
でも、自分の子供の不器用さをみていると、そう思わないと切ないんだな・・・

世の中とは不公平なものなのです

>自分の子供の不器用さをみていると、そう思わないと切ないんだな・・・

→ウチの愚息君なんて人間ぽくなるまでめっちゃ時間がかかりましたよ・・・何の呪いだよって思ってましたww
 でも、手をかけ愛情をかけた子ってのはやっぱりいい子に育つし可愛いです(^^)

愛すべき世界

>世の中とは不公平なものなのです

この不公平感こそが、「愛」の土壌になるのかもしれません。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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