【急募】カッコイイ女科学者

今回は前回の記事『女子数学苦手論にどのように戦ったらいいのか』（2020/11/19）の続きです。
女子高生の赤裸々な告白、というお話です。

昨年、某予備校の先生から、面白い話を聞いた。
ある生徒（女子）が最近、どっぷりとミステリにハマっているという。
将来はミステリ作家になりたい、今から少しでも書いてみたい、とさえいう。

どうやら好きなミステリ作家ができたとのこと。
その作家は、俺が以前然紹介した相沢沙呼。
（あいざわさこ、と読みます）

＜参考記事＞
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』～霊感で犯人がわかってもダメですよ（2020/07/09）

確かに相沢沙呼の小説は面白いし、スタイリッシュだ。人気があるのもわかる。
しかし「自分も作家になりたい」というのは、小説が面白いからだけではない。
作家・相沢沙呼に自分を投影するからだ。

ところがこの女子生徒、あるときからさっぱり本を読まなくなった。
「作家になりたい」とも言わなくなった。
受験勉強に精を出し始めたかと言えば、そういうわけでもない。

実は彼女は相沢沙呼の本当の姿を知ってしまったのだ。
……いや、なにも、相沢沙呼に裏の顔があったというワケではない。
相沢沙呼の本当の姿とは、本当の意味での本当の姿。
つまり実物。

こちらが相沢沙呼さんである。


男性です。
これで件の女子生徒は「幻滅」してしまったのだ。

これは相沢沙呼氏がイケメンじゃないから、というわけではなく、女性でなかったことのほうが大きかったようだ。
自分を投影できなくなった瞬間、彼女の頭から「作家になりたい」という欲望は消えたのだろう。

俺「じゃあ、理系でカッコいい女の人がいれば、リケジョは増えるのかな？」
講師「そりゃ、増えますよ。フィクションでもいいんです」

この予備校の先生、実は女性なのだが、何しろ「アイドルになる」といって中学生の時に家出をし、高校の時は「エースをねらえ！」の影響で超運動音痴にもかかわらずテニス部に入部したほどだ。
（ちなみに自転車に乗れないとのこと）

しかしそんな簡単な話のなのかね？と俺には疑問だが、そこでひとつ思い出したことがある。
女子学院が2016年に京大合格者を18人輩出したことがあった。現役13名、浪人5名。
前年が4名合格、うち現役3名だから、異常な年だったわけである。

あくまで噂レベルだが、何故こんなことが起きたかといえば、学校の講演会に呼ばれたＯＧ（京都大学卒）が在学生の心をギュギュギュッと掴んでしまったから。
東大に受かる層が京大を選んだのではなく、本来なら京大に届かない人たちがジャンプアップして京大合格を掴んだらしい。

※裏付けとしての女子学院、東大合格実績推移
2015　30人（26人）
2016　34人（25人）
カッコ内は現役

この女子学院伝説が本当ならば、カッコイイ女科学者が出てくると、一気にわが国でも様相が変わるぞ。
逆に言えば、フィクションでもノンフィクションでも、女の子の心をギュギュギュッと掴む女科学者は、まだ日本にはいないらしい。

沢口靖子も上野樹里も、まだまだか。