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その実験は何回行われたのか?

ここ2回、『事実はなぜ人の意見を変えられないのか』(ターリ・シャーロット)についての記事を書きましたが、実は前々からこうした社会科学系の本(経済学とか心理学とか統計学とか)を読むたびに疑問に思っていることがあります。
それは、社会科学の実験は何度も行われているのか、ということ。

<参考記事>
『事実はなぜ人の意見を変えられないのか』1~人間は影響を受ける動物である 2020/11/13
『事実はなぜ人の意見を変えられないのか』2~「環境を買う」前にできること 2020/11/14


たとえばこの本では、「確証バイアス」に関しての実験が行われている。

※「確証バイアス」とは、自分の都合のいいデータばかりを重視してしまうこと。都合の悪いことは無視したり、軽視したりする傾向が我々にはある。俺にだってあるしキミにだってあるんだって。
まあ俺にはあるよ、自信がある。

<実験の目的>
実験の目的は、推論能力の長けている人とそうでない人とでは、「確証バイアス」の強さは違うのかを調べる、ということ。

<実験の内容>
まずは数学テストをして、実験参加者を出来のいいグループと出来の悪いグループとにわける。
それから「新しい皮膚発疹用クリームの効能についての研究結果」が参加者に提示される。

参加者はそのデータをもとに、発疹用のスキンクリームが患者の肌を改善させているか悪化させているか、判断するよう求められる。

次に幾つかの年での銃の法律と犯罪統計のデータが参加者に提示される。
参加者はそのデータをもとに、銃の法律が犯罪を増加させているのか減少させているのか、判断するよう求められる。

<実験の結論>
実はこの2つのデータは全く同じもの。
スキンクリームの方は大して興味がないので、正しく分析できた人が多かったが、銃と法律となると熱く盛り上がる人が多いため、正しく判断できない人が多かった。
参加者のうち数学テストの出来のいいグループの人たちは、スキンクリームでは出来の悪いグループの人たちよりも正しく分析できた。
しかし銃と法律のデータは逆で、出来の悪いグループの人たちよりも正しく分析できた人は少なかった。

へえそうなんだ

こんな感じで、数学のできる人、つまり分析力の高い人の方が「確証バイアス」が強いというワケ。
まあそれ自体は「へえ、面白いなあ」という話だが、この実験、何回行われたんだろう?

まさか1回や2回やっただけで、「数学が得意な人の方が自分の都合のいいデータばかりを重視してしまう」なんて言ってるんじゃあるまいな。
じゃあ3回?4回?

さてさて、こういうことに知見のある人は教えてください。
社会科学の実験って、普通は何回くらいやるんでしょうか。
興味あるなあ。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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