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中学受験が持つ磁界に、方位磁針が狂わされる

親として子供に言ってはいけないこと、やってはいけないこと、というのはあるだろう。
もちろん中学受験に限っても、そういう言葉や行動はある。

というわけで今回は、狂気に駆られて言ってしまいそうな、やってしまいそうなケースを見ていきましょう。

「どうして勉強しないの!」
「なんで同じミスをするの!」
「いくらお金かかってると思ってるの!」
「もう受験なんかしなくていい!」


いやあ、1度や2度ならず口にした方も多いのでは。
ここまでは「言葉」ですが「行動」となると、俺の知り合いの中には夜中家に帰ってから、寝てる子供を起こさせて、こんこんと説教した奴がいた。

俺「どうしてそんなことしたのさ」
知「模試の成績が悪かったから、ついムシャクシャして……」
まるで酔っ払いの喧嘩の弁明である。

振り返れば「なんでそんなことを言ったのだろう」「そんなことしても何も解決しないのに」と反省せざるを得ないことばかり。
ではなぜそんなことをしてしまうのか。

おそらくは、中学受験が持つ磁界に、それまで培ってきた世間知という方位磁針が狂わされてしまったのだろう。
中学受験は確かに魅力的である。きらびやかな学歴やハイソな教育。
しかし魅力あるところに魔力あり。
その魔力ともうまく付き合うことが、大人、ことに親ともなれば必要不可欠だろう。


以前、株の世界で何十年と暮らしている御仁に話をさせてもらったことがあった。
「株で儲けるにはどうしたらいいですか」と訊いたらその御仁
「株の世界で食っていく気ですか?それとも副業で儲けたいということですか?」
「はあ、まあ、副業で」

てっきり「そんな甘い考えで株に手を出すな!」と叱られるかと思ったら、さにあらず。
紙を取り出し、「国内」「海外」だとか「円高」「円安」だとかで四分割し、四つの空欄に企業名をそれぞれ7つ8つ書いて寄越した。
「それぞれの欄から1つか2つ選んで、株を買ってみてください。でも金額の比率はすべて同じで25%ずつです」

値上がりする銘柄をこっそり教えてもらえると思ったので、少し拍子抜けした。
それで「このうちのどれを選んでも値上がりしますか」と訊いたら「それはわかりません」。
いよいよ拍子抜けした。
この御仁、帰りしなにも
「1年ごとに比率は見直してください。そして25%になるように買い増ししたり、売却してください」

株式

もう15年以上前の話。
実はこの時一緒にいた友人はこの忠告を愚直に守り、元手をかなり増やしている。いま売れば、おそらくレクサスLSぐらい新車で買えるはずだ。
ちなみに俺はテキトーに売り買いしたおかげで、何も残っていない。いや、少しマイナスを食らっている。

後にその筋の人(反社会的な人に非ず、経済学者です)にこの話をしたら、オーソドックスな株の売買法の一つらしい。
この方法では買う個別株の銘柄が重要ではなく、その企業がどういったセクションに属するのかが重要なのだという。
ある企業を応援したいとかというのではなく、一発逆転を狙うのでもなく、副業で大火傷しないでお小遣いを稼ぐには最適とのこと。


今回、何故そんな株にまつわる昔話をしたかと言えば、これなどは中学受験をさせる親にも繋がるのではないかと思ったから。
どんな教育を受けさせたいのか、どんな学校に行かせたいのか。
その指針が決まったなら、あとは指針に沿った学校を幾つか選んで受験する。
受かったならそのうちのひとつに行けばいいし、受からなくても株と違って紙切れにはなりゃしない。
培った学力を持って地元の中学に行けばいい。

さてその株の御仁と話をしているときに、「株の世界で食っていくにはどうしたらいいですか」とも訊いてみた。
その御仁、柔和な顔でこう答えた。
「やめといた方が良いですよ。カネよりももっと大きなモノを喪いますから」

中学受験ごときで、「もっと大きなモノ」を喪うのは馬鹿げている。

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コメント

倉田まり子を愛人にしてた人みたいになっちゃうということかなあ。

円天

それにしても、うまい話に騙される奴はいなくならないねえ。

昔「円天」という詐欺があった。
一発目から詐欺臭い話、というか、詐欺の匂いしかしない話だったが、あれで1000億集めたんだからすごい。

まあ、人間の原動力のひとつは「欲の皮の突っ張り具合」なのである。

服を売ることとカニ弁当を売ること

ちょっと考えればいずれ破綻することは明らかなのに、無限連鎖講やマルチ商法にひっかかる事例は後を絶たないですね。
中高生のうちから経済や商売の仕組みについて一定のリテラシーを身につけておいたほうがベターなのでしょうね。

…と、ここまで書いてふと2020年度の麻布・社会を思い返したら、問6~10はどれも、経済やそれに派生・関連する問題ですね。2018年度の開成・国語の「カニ弁当問題」も、修辞や文の組み立てを問うという国語入試の枠組みの中にあると同時に、商売の在りようを問うているとも見うる。

No title

あんまり大きな声ではいえないですが・・

オラの実家の母が 数年前、振り込めサギにあいました。 貯金を全部 取られたと・・

 戦後すぐに国立大学でて、教師として頑張って来た、いわゆるキャリアウーマンの走り、なんですが・・・

※金額はここには書きませんが 笑えない金額です

※で、オラもトルコでタクシー代サギにあったことがある。 金額は数千円だ。 でも金額以上にダメージが残る。  オラの母の場合も、金は気にするな、と言っているが、「後悔」「自己嫌悪」は消えない。こっちの方が深刻だ。

 

共感力がエサ

振り込めサギは、人間の別な原動力である「共感力」をエサにしてますからなあ。
なかなかなくならないだろうねえ。

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寒村に生まれるという事

 貧しい寒村に生まれるという事は不運であると同時に幸運でもある。
 情報弱者であるため、一部の金持ち以外は成功を掴む事が出来ないという反面、能力もないのにエリートの真似をして挫折するという事も無いのだ。

 教育掲示板なんかでこれを言っちゃうとNGなのかもしれないが、そもそもエリートってのは、お金かけていい教育を受けさせたからエリートになれたわけじゃなく、元々頭良くて凡人には出来ない事ができたからエリートになれた。頭脳明晰なだけじゃなく地道な努力もできるし、コミュ力もあって他者との良好な関係を築く事ができたから成功してる。

 凡人には真似できない事を真似しようとしたって悲劇が起こるだけなのに・・・毎年のように似たような悲劇が繰り返される。

 大船に乗れるカネも能力も無かったら身の丈に合った伝馬船に乗って気ままな旅をすればいいし、自分が快適に過ごせる場所にゴールにすれば良いだけなのに・・・何故か皆、王道から外れる事を異様に恐れ深みにハマって行く。ギョーカイの魔力は強力だ。

教科書のタブレット化(※)やEdTech(教育へのIT活用)のニュースを最近よく見ますが、これはきっちり予算をとって取り組んだほうがいいのではないかと私は思っています。

教育格差の是正につながりうるし、それと同時に学びを深めたい子どもにも効果的なコンテンツを提供しうると思うんですよね。

※教科書をただPDF化するだけではなく。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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