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喪服のマダムたちとの昼下がりの戯れ

今回は法事の酒について。
皆さんは1回や2回、あるいは10回や20回、法事というものに出たことがあると思う。
当事者はそこそこ大変だが、招待された方は何とも呑気なものだ。
これが若くして亡くなった人の法事となると、いささか厳かにもなろうが、80過ぎた爺さん婆さんなら、厳かになる必要もない。
1万程度包んで、坊主の読経を聞いて、食事となる。

さあここからが本題だ。
献杯の日本酒は昔に比べると数段うまくなっているが、本当のところはどうなんだろう。単に俺が何でもよくなってきているのか。
料理は一人一人にお膳ができている。ざっと見渡すと、鳥鍋、天麩羅、刺身、そして重箱。重箱の中は小さな仕切りがついていて、角煮、きんぴら、鮭の切り身、焼き鳥などが入っている。
そこで呑み助としては計算が始まる
鳥鍋とお重は日本酒で攻めていこう。しかしまずはビールだ。これは天麩羅だな。
で、まずはビール。今回は一番搾りだ。ケータリングの会社によってビールの銘柄はそれぞれだ。まあ、俺は何でもいいんだけど。
本来ならビールを2杯飲んだら、日本酒にうつるところだが、どうせタダ酒、故人をしのぶ意味合いで3杯飲む。
ビールは周りにいるマダムたちが、次から次へと注いでくれる。
なぜマダムたちはこういう時に限って、喜々として酒の酌をしてくれるのだろう?
まあ俺にとっては好都合だからどうでもいいけど。

やがて日本酒に切り替えるときに、ちょっとした躊躇があった。
猪口がない。献杯用のはあるが、あれではいささか小さすぎる。
で、しょうがないから、ビールを飲みほしたコップに日本酒を入れてもらう。
これまたマダムが口切一杯、まるで理科の表面張力の実験みたいに注ぐものだから、口からお出迎えしなくちゃいけなくなる。
君んちの旦那もこうやって飲んでるのか?

日本酒の銘柄はよくわからない。聞いたこともない名前だが、これまた俺は何でもいい。
刺身を一切れ二切れ食べながら感じたのは、ああ、これは魚に合う酒だな。
本来なら「そいつはよかったな」となる話だが、生まれながらの悲観論者の俺は「鳥鍋に合うのかしら」。
白菜やニンジンをつまんだ後で、鶏肉と合わせてみると、ああ、よかった、おいしいや。
言い忘れたが、日本酒は半分ぐらいになると誰かしらが注いでくれる。
俺目線で言うと、まるで永久機関、現代版養老の滝、といった風情だ。

のんべんだらりとどうでもいい話をしながら、きんぴら、鮭、角煮を片付け、焼き鳥。
法事でなければ、コップ酒片手に焼き鳥を昼のさなかから喰うとは、なかなかタフな世界である。
充分飲み食いして、マダムたちからお酌してもらうという背徳感までつけて1万円は、格安だ。
さあそろそろお開きにと思ったら、鮨が配られた。マグロ、イカ、エビ。
まあ男の子だから、これぐらいはいつだって入る。
しかしさっきコップ酒は飲み干しちゃったから、ここでまた表面張力の妙技が発揮されることになる。

さて、これでようやくおしまい、と立ち上がろうとしたら、ケータリングの人たちがまた何かを配り始める不穏な空気を感じ取った。
うどんだ。
日本酒を注ごうとするマダムを「いや、もういいから」と慌てて制した。
うどんって日本酒のあてにはならんだろ。え?うどんを肴にして飲んでる奴がいるって?
ここで「栓の開いてるビールを片付けろ」と長老から命令が下り、俺を筆頭に若者たちのところにビール瓶が集まりだす。こういう場では俺ですら「若者」だ。
結局、うどんでビールを飲むことになる。もう腹はいっぱいだが、しかたがない。
その後ようやくデザートの果物が出て、お開きに。

体感としては、ビール大瓶2本、日本酒5合、といったところかな。
俺は酒好きだが大して飲めないので、これだけ飲んだらもう十分。
1年に1回ぐらい、こういう法事があると嬉しい。

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コメント

No title

つい最近、お世話になった会社の先輩のお通夜に行きました。まだ67歳。1年以上闘病を続けられていましたが、最後の方は家族と過ごす時間を増やすため在宅治療に切り替えていたそうで、お孫さんと戯れる姿を写したDVDが会場で流されていて、はしゃぐお孫さんを笑顔で見守っている先輩の姿を見て、ホロッときました。

それはそうとロングさん、ビール大瓶2本に日本酒5合は多くないですか?(いくら喪服マダムのお酌とは言え)私も学生時代は一人で4合瓶を2本空けたことも有りましたが、最近は4合飲むと翌朝が辛くて。焼酎だと、それと同じくらいのアルコールを摂取しても大丈夫なんですけどね。

エタノール水溶液の不純物の違いによる、味などの違いの研究をされていた高名な研究者の方がいらっしゃいましたが、味を保ちながら翌朝の寝覚めを良くする研究も、是非実用化を進めていただきたいものです。

JGロングさん

いつもはウイスキー片手に、のイメージなのにたまにこういうお酒もいいですね。
このライブ感、さすがです。名人の落語を聞いているよう。
自分の母方の法事を思い出しました。
いろいろと過剰なんだけど、でもそれがあたたかい。
お盆なんかは、お酒に乗ってたまに人生論の語り合いが始まったりして、早くその大人の議論に入りたいなあ、なんてウズウズしてたこともあったっけ。
JGロングさんの法事の酒を見てると同じようなあたたかさを感じますね。


No title

楽しそうな法事ですね。
私のところは、割と田舎で、割と真面目に宗教的にやってるせいか、通夜には肉と魚が出ません。
浄土真宗なのでゆるくていい加減な宗教のはずなのですが・・・

クリスマスはキリスト教徒、結婚式は神前式、死ぬときは仏教、この節操のなさが好きです。
いつかISISに拉致されることがあったらムスリムだな。

No title

そういえば、初もうでは神社に行くのか寺に行くのか、あまり意識してなかった。
ここ10年くらいは神社だけど、昔はお寺に行ってたこともあった気がする。

子供たちの受験の願掛けは神社だったなー
湯島天神とか太宰府天満宮とか、受験関連は神社かな~
と思って調べたら、受験願掛けでは一般的には神社が人気だけど、善行寺は割と頑張ってるらしいです。

No title

私は出張の多い仕事をしているのですが、出張先で少し時間が余ると(例えば飲みにいくには1時間ほど早いとか)
散歩がてら近くの天満宮を探してお参りに行っています。
 特別信心深いわけではないですが、とりあえず納得いく学校に入れた「運」に感謝する。
(たとえ 合格確率80%あっても 絶対ではないのですから運が味方してくれたと思う)

 お参りすると あの1月のパニックが思い出されます。
 
ただし受験前には1000円札入れた賽銭も
受験後には小銭ですが・・・

クロコマさん、拘束された時にムスリムだって主張するには、ちょっとした準備が必要らしいよ。
詳しく書くと、厳格で真面目なブログ主さんに怒られちゃうからやめとくけど、ゴルゴ13でも紹介されてるから興味が有ったら調べてみて下さいね。

No title

あ、 これはわかります。

画像で貼ってみようかなあ
あ、画像は貼れないのね。

ハルビンさん、もしかして中東とかに出張する前に、安全対策として準備しちゃったとか?

No title

はははは(爆笑)

 本当に面白いこと書かれますね。

いえいえ 準備はしてないです。

画像も「私」のではなく「別の人」のをどっかから
コピペするつもりでした。

Re: No title

> それはそうとロングさん、ビール大瓶2本に日本酒5合は多くないですか?(いくら喪服マダムのお酌とは言え)

本文中では「これだけ飲んだらもう十分」なんてカッコつけてますが、本当はぐでんぐでんです。
家に帰ったら寝っ転がって、烏龍茶をちびちび飲みながら過ごしました。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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