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コンサルクロニクル4~お前がそれ言うか!?

(前回までのあらすじ)
校長のやりたいことが「落ちこぼれをなくしたり、大学合格実績を伸ばす」という事だと判断した俺だったが、事態は意外な方向へと進むことになる。

それからも毎週月曜日の幹部ミーティングで校長はHPの変更や(1年に3度も!)、再来年度のコース名の変更などを矢継ぎ早に指示した。
ただ毎週のレポート提出は職員の負担が強すぎるので、ブーブー言う校長をなだめすかして月1回にさせてもらった。

このころになると、俺にいくつかの疑問がわいてきた。

1.何故職員は校長の意向に従順なのか。
反対しろというわけではないが、あまりにもおとなしい。
教務部長くらいしか意見をぶつけない。

2.何故職員はコンサル(=俺たち)に不満を言ってこないのか。
コンサルが入って校長がこれだけ明後日の方向の方針を連発していたら、冗談半分にしても誰かしら「おたくらが来てから大変ですよ」ぐらいは言ってくる。
今まではそうだった。しかしこの学校の職員は、俺たちに優しい。というか、あまり関心を払っていない。

夏休み明けに事態は急変する。
まず何人かの保護者から、せっかく配られた青チャートが全く使われていない、とクレームが入った。
律儀な保護者もいたものだ。子供のサブテキストをチェックするなんて。
しかし前回も書いたように、首都模試じゃないと数字が出ないような学校なんだから、青チャートなんて手につくわけがない。黄チャートだって怪しい(というかほとんどの生徒にとってはオーバーキル!)。
数学科の教師が青チャートをすっ飛ばしたのも当然と言えば当然。

ともあれこの件に校長は大激怒。
おりしも1学期に実施した外部模試の結果がイマイチだったのも絡んで、かなり厳しい雰囲気の漂う会議に。

校長「なんで指示を守らないんだ」
教務部長「最初に申し上げましたように、うちの生徒にこの参考書は難しすぎます」
校長「だからって何もやらない理由になるか」
教務部長「何もやらないわけじゃありません。オリジナルプリントで宿題を出してます」
校長「だからそんなの作らないで、参考書から宿題を出せばいいんじゃないか」
教務部長「何度も申し上げますが、青チャートから宿題出しても、できる生徒は3割以下です」
校長「教え方が悪いんじゃないのか。外部模試の結果も悪かったし」
教務部長「外部模試の結果が悪かったのは、カリキュラムが追い付いていないからです」
校長「なんでカリキュラムが追い付かないの?去年と何が違うの?」
教務部長「今年は毎回の授業で10分程度確認テストを実施してますので、カリキュラムがその分遅れてます」
校長「そりゃ、まずいよ。放課後でも何でも使って調整しないと」
教務部長「放課後は確認テストができなかった生徒のために使ってます。とりあえず夏休み中に補講を組んで、1学期の履修分野は済ませてあります」
校長「じゃあ、カリキュラムは今現在遅れてないのね」
教務部長「しかし2学期の遅れがすでに生じてます」
校長「じゃあ、駄目じゃないか。というか、そういう報告はもっと早くしてくれないと」
教務部長「書面にして6月に報告済です。さすがに私の独断で夏休みの補講は組めません」

まあ、これに関しては校長の分が悪い。その報告には俺も立ち会ってる。
ここで校長の爆弾発言が出てくる。
校長「もうさ、なんで確認テストなんかやってるの?どうやらこれが諸悪の根源だよ」
教務部長「え?」
俺「え?」
職員「え?」

それから校長は長い溜息の後で、おもむろに「そうか、いいこと思いついたよ」
この言葉がでると、いいことなんてありゃしない。
校長「数学のテキストを青チャートにすればいいんだ」
教務部長「……」(だから理解できないんだって)
職員「……」(他人の話聞いてるのかな)
俺「……校長、何故そこまで青チャートに拘りますかね」
校長「だってね、大学実績出さなくちゃいけないんだよ。いまやどこの学校でも使ってるんだよ、青チャート。そりゃいきなり東大100名とかは無理だよ。そんなのわかってる。でもさ、5人でも10人でも出さなくちゃいけないんだよ」
俺「じゃあ、こうしましょう。週に1度宿題を青チャートから出しましょう。幾つかアイデアがありますので、教務部長と詰めておきますよ」

結論としては、授業中に青チャートに書き込みさせること。これで保護者に「おお、青チャートで勉強してる」と思ってもらえる。
さらに週に1度簡単そうな問題を宿題に出す。名付けて「これができたら金メダル宿題」。
やれやれ。

次回、いよいよ最終回。校長のやりたいことの真実がついに明らかに!

※このお話はフィクションとノンフィクションがブレンドされています。まさかそんな校長いるわけないだろ、と思うシーンもあるでしょうが、おそらくそう思われたシーンはノンフィクションです。

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コメント

No title

このブログのファンです。たまーに変なこと言いたくなって出てきちゃいます。

この校長先生の視点について。子供目線?保護者や社会の評判?
ちなみに私は「すべては自分の幸せのため」視点で行動しています。相手も同じこと考えている前提で付き合います。ただ「自分の幸せ」表現方法は、人の器によって異なるかも。

さて、ある学校の校長先生の青チャート事件について考えてみると・・・
「〇〇高は筑駒レベルの教育を開始!!!」
「おっ、この学校は、なんと筑駒レベルの教育を始めたのか。今後は伸びるかもなぁ」と思う人も(さすがにこれはないかも・・・)

校長先生は、自分の幸せのため⇒将来の〇〇高のため⇒優秀な学生が受験するようになるために、青チャートを取り入れたかったんです。「在学生は宝である。一方で、将来にわたって〇〇高が発展することも大事である。その両立も含めていろいろと考えた結果、私は青チャートを採用した方が、〇〇高として良いことだと判断した・・・」とか説明されたら、サラリーマン教師くらいなら落とせるかも???

みんな「人のため、会社のため」といいますが、私は「自分のため」というのが一番納得いきます。あとは好きか嫌いか・・・この辺まで受け入れられる方と、お互いの価値観を認めながら酒のむと、時がたつのを忘れちゃいますよね。

・・・つまらない話ですみません・・・

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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