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大学受験と主体性評価1~大学受験でも内申書かよ

脛に傷さんから8000コメント目の報酬として「大学受験に導入されようとしている主体性評価」について書いてくれ、と言われましたので、今回はそのお話です。

「主体性評価って何だよ?」と思った人も多いと思います。
これは文部科学省が「学力の3要素」として学習指導の軸に据えてきた、
(1)知識・技能
(2)思考力・判断力・表現力
(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

の、(3)のこと。

え?何のことかわからないって?
まあ、わからないよね。
普通の人間にわかるように言い換えると、

主体的にいろいろなことを、積極的にさまざまな人と関わりを持って学ぶこと

うーん、言い換えてもよく分からん。
というわけで、省庁という天上界ではなく、下界の人間の言葉に「翻訳」するとこうなる。

委員会とか部活とかボランティアとか留学とか資格取得とか、とにかくそういうことをたくさんやれよ。

これだけなら「なるほどね」で済む話だが、この後に肝心なひと言がついてくる。

あ、そうそう、言い忘れたが、これ、大学入試にも使うから。

??!!!!!!?
もはや大学受験における「内申書」である。

感性は感動しない
※『感性は感動しない』(椹木 野衣)。絵はどうやって見てどう評価すればいいか?に答えた好著。
主体性かどうかを評価するということは、主観以外の何がモノサシになるのか?

ただ高校受験の内申書と違って、さすが大学入試版はカネのかかり方が違う。
資格取得だって高校入試ならせいぜい英検ぐらいだが、大学入試となると何でもアリだ。
危険物取扱者、日商PC検定、プログラミング、フラワーアレンジメント、終活アドバイザーなどなど。
まあ、なにがどれだけ評価されるかさっぱりわからないけれど。

さらには留学という飛び道具もある。

この「主体性評価」をどれだけの大学が入試に使うのか、またどんな風に使うのか、いろいろと不透明なことがあるが、それにしても穴が多すぎる。
この話、続きます。
(いつに続くかは、気の向くままだったりする)

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コメント

No title

 私は、2年の夏にロンドンに 3年の夏にボストンに留学してきました。 最初のロンドンでの1年は語学のため、次のボストンでの1年は、哲学を学ぶためです。 人は何のために生きるのか。死ぬとはどういうことか、を考えてきました。

 私は、高校では誰もなりたがらない委員を進んでひきうけていました。 人が嫌がる仕事こそ価値があると思ったからです。 

 また、ボランティアにも取り組んできました。
 私自身は比較的恵まれた家庭に育ち、留学にも行かせてもらえました。しかし社会には弱者も存在します。 世界が弱肉強食であってはいけないと私は考えています。 (中略)

 このような活動を行なってきたため資格はそんなに多くはありません。 英検は1級。 漢検も1級です。ジャバなど簡単な言語であればスクリプトもかけます。

 よろしくお願いいたします。

昔の漫画では、出来の悪い主人公のクラスの学級委員長ってのは美人でこんな感じだった

No title

JGさん、さっそくブログで取り上げてくださり、どうもありがとうございます。
主体性評価もeポートフォリオも、きっと聞いたことがない方が多数ではないでしょうか?私も昨年の終わりに初めて知り、JGさんと同様にこれは大学入試用の内申書だと思いました。昨年は共通テストの英語民間試験や記述式問題についての議論が盛んになされていましたが、将来の教育に与える影響はこちらの方が甚大ではないでしょうか?コロナの影響で中止になりましたが、筑波大では来年の入試から調査書を点数化し、主体性評価を含めた合否の判定を行う予定だったそうです。
https://ac.tsukuba.ac.jp/nyushi/shutaisei

留学経験やボランティア活動、楽器のコンクール入賞歴などが評価の対象になって、仮に入試500点満点のうち3分の1が主体性で決まるとしたら(最初からそんな無茶をやる大学はないと思いますが)、今の大学入試とは完全に異なるものになるでしょう。子育てには塾代にプラスしてさらにお金がかかることにもなりかねません。
もっと関心を持つ人が増えてほしいと思いJGさんに依頼しました。何回か気長に続けてくださるとありがたいです。

>昔の漫画では、出来の悪い主人公のクラスの学級委員長ってのは美人でこんな感じだった。

そうですね。「750ライダー」の委員長とか、「愛と誠」の早乙女愛とかー頭が良くて上品な委員長、ほれる相手は不良、というのが昭和の定番の図式でした。

私はどちらかというと内向的で孤独を好むので、受験時に主体性評価が入っていたら厳しかったですねえ。
娘も私に似て、人の輪に積極的に入っていくというよりも、人のことをじーっと観察しているタイプなので、厳しいかもしれないですねえ。
でも私はそんな娘のことが大好きなんですよねえ。難しい。

 eポートフォリオについて知ったのは昨年の事でしたが、6年前に参加した某講座で、某大学の某教授から「講座の終了証は大学入試の時に使えるから大事に取っておくように」と言われたので、約9年分ほど写真やら新聞記事やら賞状やらと共にファイリング保存しています。
 ネタはだけはたくさんあるので、いよいよの時はAO入試に特化した予備校様に諭吉軍団を出動させて上手く作ってもらおうと考えています。
 また、ウチのようなビンボー庶民がセレブな方々と同じ舞台に立てば明らかに見劣りしてしまいますので、食いっぱぐれのないようにコツコツと“危険物乙種”などの取得に励んでおります。
 カネは無いけどやる気は有るぞアピールで乗りきれれば・・・と思っています(^^;

No title

eポートフォリオと内申、興味深いです(^^)

筑波大、永田学長のノリノリ感、引きます。eポートフォリオはいずれマイナンバーとドッキングし電子履歴書となり情報銀行に備蓄され取引されていくのではないかなあと密かに穿ってます。

母子保健と学校保健はマイナンバーにねらわれているので、次のドッキング対象は・・・・・かも。

内申書は、永年保存の電子履歴ワールドへの入り口となるのか。中高が内申を彩る6年間になるとしたら、なんかやな感じです(^^)

セーフティネット

>食いっぱぐれのないようにコツコツと“危険物乙種”などの取得に励んでおります。

いいですねえ、こういうセーフティネットは重要です。
むしろセーフティネットのつもりが、ハマってしまうこともあります。

No title

文科省、イヤイヤかノリノリかは定かではありませんが、前向き検討中?。ノリノリの筑波永田氏が国大協会長なのも大人の事情かな?

ご存知かもしれませんが参考までに。
「JAPAN e-Portfolio」における「情報銀行」の活用について
https://www.soumu.go.jp/main_content/000607767.pdf

No title

しゃちほこさん

情報どうもありがとうございます。
そもそもまだ情報銀行についても詳しくはないのですが、一人ひとりの個人情報を一か所に束ねる作業は自分で行うのでしょうか?本人がお墨付きを与えて集約すること自体、危険な気がしています。

とにかく全ての個人情報をマイナンバーと紐づけて一括管理する方向に持っていこうとする昨今の風潮には辟易させられます。
こんなものが中高から電子的に蓄積されて、大学進学やひいては就職の時にまで参照され利用される可能性を考えたら、萎縮してしまい、自由な学びが損なわれるではないでしょうか。(実際に使用されるか否かではなく、その可能性を考えるだけで、というのがポイントです)
ことあるごとに、このイベントに参加すること、この役職(委員や部長等)を務めることは大学受験に有利か?と損得の目で考えるようになり、この本を読んで読書履歴に書きこむことは後のキャリアに悪影響(=黒歴史)を与えないか(e.g.『わが闘争』)?などと逡巡することにもなりかねません。
JeP(Japan e-Portfolio)は電子化された調査書と統合されて大学に提出されるわけですから、遅刻や欠席数、教員の所見などのデータにもどこかの機関はアクセスできるようになるのでしょうね。
う~ん、想像するだにディストピアな学園生活が始まる気がしてなりません。
じいちゃんの頃は、家が貧乏でもコミュ障でも、英語と数学さえできれば東大に行けたものだが、、と孫を慰める時代がやってくるのでしょうか?
どなたか詳しい情報をお持ちの方、私の妄想を適切に修正していただけたら、と思います。

No title

残念ながら、概ね脛に傷様のご想像通りかと思われます。

情報銀行は民間が運営し、情報信託として売り買いや投資の対象になっていくようです。子どもの情報がそんなところに集約されと思うと・・・保護者として心中穏やではありません。

主体性評価も、JG様が書かれているように「自己申告」です。信ぴょう性なき怪しい主体性情報に甲乙丙のお点をつけ、大学受験の一般受験で採用するなんて、重大な転換点です。

国立大学も、国大協TOPがノリノリである以上、不採用大学の風当たりは強くなると予想されます。東大の民間英語試験のように「使わないから出すだけ出して」で決着しようとしても、受験生や教員の無用な負担は増え、結局は情報銀行へ蓄積することとなりますし。

中高の6年間で毎日入力し続ける膨大な時間と労力はどうするのだろう・・・。子どもたちの時間の搾取では?(振り返りにはいいのかもしれませんが)

マイナンバーカードは個人管理なのに、
世帯管理も維持するのなら、
親の所得と子の成績や進学先がドッキングされるのも時間の問題です。また、実施対象者が選挙権なき18歳未満の子どもたちというエグサ。親の情報も子ども経由の世帯管理で一網打尽になりそうです。

いろいろ考えるとデストピアしか浮かびません。決して今の受験制度がベストとはいいませんが、「幾らなんでも、そこまではご容赦ください」の域の受験改革ではないかと思っております。

私はですが、主体的評価と裏目的のセット販売に嫌な感じしかしません"(-""-)"
ここには載せませんが、情報銀行の発案元(総務省や経産省ではなく)も極めてエグイ部署となっております☆


ご参考までに
https://www.meti.go.jp/press/2019/10/20191008003/20191008003-3.pdf

No title

>一人ひとりの個人情報を一か所に束ねる作業は自分で行うのでしょうか?

PLR (Personal Life Repository)という方式で行うようです。

東大が開発元なので、いずれ東大も使うのではないでしょうか。五神氏も経産大臣(甘利氏)の推薦で総長になったとありましたし、工学系の学長だし、使わない理由があまり見当たらない気もいたします(あくまでも個人的見解です)。

集めた情報は、いずれマイナンバーで「串刺し」にするのではないかと思っています。

PLR
https://wirelesswire.jp/2018/04/64542/

https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400098194.pdf

No title

>じいちゃんの頃は、家が貧乏でもコミュ障でも、英語と数学さえできれば東大に行けたものだが

そうなんですよね。

 例えば障害とか不利にならないのかなあ。
目に見える大きな障害は考慮してもらえるかもしれませんが 小さな障害(言い方が正しいかどうか)  吃音とか・・

 なんか未来の東大は みんな留学経験があって物事に積極的で明るくて前向きでコミュ力があって・・ となるのかなあ。

 それではいかん、と思うのは僻みだろうか
 

No title

>未来の東大は みんな留学経験があって物事に積極的で明るくて前向きでコミュ力があって・・ となるのかなあ

穿った見方ですが(私の想像です)。パーソナルデータ重視は、いずれ
属性に偏りを発生させ(いわゆるエリート属性。経験値豊富、寄付金多額、親族なども考慮有)、その偏りを是正するため逆属性の学生(少数属性。地方、女性、貧困、国籍、障碍、LGBT等)を入学させ、学内中和していくといった米国型になっていくような気もします。学力不足が生じたら留学生で補充とか?。

中華科挙型選抜試験からの脱却、欧米・米国型属性選考へ移行かな?。これをグローバルとラベリングするのも変な感じですが・・・妄想で終わるといいな(^^)

科挙といえば、お昼休みに世界史の参考書で隋(西暦581~618年)や唐(618~907年)のことを学んでいたのですが(官吏の登用法として、魏の時代(220~265年)に作られた九品中正に代わり、隋の時代に科挙が導入された)、唐の貴族の間では、イラン系(胡人)の彼女を作るのが流行していたとのこと。

主体性を持って多様な人々との交わりを求めにいく態度はさすがです。

No title

 オラ、最初に海外取材に行った国が「ベトナム」だった。

 ハノイで孔子を祀った「文廟」に行って ベトナムでも科挙が行われていたことを知った。
 
 試験は3年に一度。  300年間で1300人しか合格しなかったというからその難関ぶりがわかる。

 300年で1300人。1年あたり4人ちょっとだ。東大理3どころの話ではない。 

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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