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高校生が陥る教科書の罠

先日「地元公立中学で英語を勉強するリスクとは?」(2020/03/25)という記事の中で、下のようなことを書いた。

馬鹿正直に「教科書をやっていれば大丈夫」という信念で勉強している中学生は、「教科書の罠」に落ちないように気を付ける必要がある。

本日はこの件に関するお話。

「教科書をやっていれば大丈夫」は嘘ではないが、前回も書いたように、それは教科書に書いてあるすべてを理解すれば大丈夫、ということで、そんな中学生は皆無だ。
おそらく開成や筑駒に受かるであろう中3生だって、そんな奴いない。

「いや、そんなことはない、彼らは教科書レベルよりもずっと難しい問題を簡単に解く」という人がいるかもしれないが、そういう人は問題の趣旨を取り違えている。
超難問レベルの問題が解けるかどうかではない。
俺が言っているのは、「教科書に書いてあるすべてを理解」するということだ。
ほんのささいな注釈から、問題の本質を抽出し、別の問題へと応用させる。
そういうことができる15歳は、たぶんどこにもいない。

しかし教科書の内容を逸脱した超難問レベルの問題を、あるクラス以上の中3生をひょいひょいと解く。
それは「教科書に書いてあるすべてを理解」しているからではなく、それ以上に難しい参考書や問題集を勉強しているからだ。
つまるところ過度な負荷をかけなくては、適正な結果は生まれないのだ。

馬鹿正直に「教科書をやっていれば大丈夫」という信念で勉強している中学生は、残念ながらそこそこの点数しか取れない。
依怙地にならないで参考書や問題集を使えば、同じ労力でずっと高得点が期待できるのだが。

さて、こうして教科書の罠に落ちた中3生は、頑張っておよそ偏差値55~65程度の高校に進学する。
この偏差値帯の高校の教科書は要注意だ。
レベルが高・中・低さまざまなのである。

あくまで英語と数学、そして個人的な見解だが、この教科書で勉強してもMARCHどころか成成国武もムリ、という教科書もある。
それこそ「教科書に書いてあるすべてを理解」すれば可能だろうが、それは高校生でも無理筋だ。
別に偏差値55だから「低」というわけでもない。65だから「高」というわけでもない。
てんでバラバラだ。

「低」ともなると、MARCH以上を目指すならもはや教科書は入門書として扱うしかなくなる。
しかし問題は、殆どの高校生にとって、今自分の使っている教科書は「高・中・低」のどこに位置しているかわからない、ということになる。

仕方がないので、もはやどの教科書を使おうとも、大学入試のための参考書や問題集に寄りかかるか、おとなしく塾や予備校に通うか。

受験の世界にはさまざまな嘘がまかり通っているが、「教科書を理解すれば入試は大丈夫」というのは、かなり悪質な嘘だと思う。
厳密に言えば「嘘」じゃないところも、悪質ポイントが高い。

その点、中学入試は健全(?)だ。
え?どうしてかって?

だって中学受験をやる人で、「小学校の教科書を理解すれば大丈夫」なんて思っている人はいないでしょ。

<関連記事>
「中高一貫校の英語教科書とは?」2020/03/23
「地元公立中学で英語を勉強するリスクとは?」2020/03/25


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コメント

No title

オラ 「問題集一冊 主義」だ。
 ひたすら一冊の問題集をやる。 テストの度に何度もやる。擦り切れるまでやる。

 物理は・・ 名前はもう忘れたが、100問くらいの問題集があった。たった100問だ。 でもこの100問を詳細に解説してある問題集があった。 オラはこの問題集1冊を擦り切れるほどやった。

 数学は大学への数学だ。 こちらはあまりに難しくて「擦り切れる」ほどはできない。 大学への数学を擦り切れるほどできたら、仙人になれるか理3に入れるだろう。 
 大学への数学(難しすぎる問題集)にハマるのは危険だ。百害あって三利くらいしかないかもしれない。今から思えば「解法のテクニック」くらいが丁度良かったかもしれない。

 以前 ななしさんと某掲示版でそんな話をした。
「問題集一冊を100%できるようにする」ことの破壊力について、だ。

 1) その人のレベルにあった、しかも志望校のレベルにあったいい問題集を選ぶこと  問題数は多くなくてもいい。ただし解説は詳細なものを選ぶ。

2)その問題集を100%理解するつもりでやる。(実際には、本当に100%理解できるなら、その問題集は簡単すぎるということになる。100%理解する「つもりで」やるのだ)  

 理系科目はこの方法は有効だ、とオラは思う。

 中学受験の理科にも適用できる、と思う。

※サピックスには 「SS理科」という大変いい問題集がある。 全11巻(12だったかも)で 難度ABCD問題で構成されている。

 ABCまで完璧にできれば渋幕の理科としては十分ではないだろうか。秋からの追い込みにオススメ。

No title

ハルビンさんのご意見に同感です。

学校の受験では有りませんが、私が留年時代に国家公務員試験を法律職で受験した時、振り返って一番効果があったと感じたのが、科目毎の300問問題集を、3周したことです。民法、行政法、憲法、商法、刑法、経済言論、たしか6冊だったので、1800問×3で5400問。全て択一なので解くこと自体にそんなに時間はかかりませんが、間違えた問題、正解したけれど迷った問題は基本書や参考書で確認。2周目ではほぼ全部正解になりますが、3周目は頭にたたき込むためと、自信を付けるためにもう一度。

という話を子供にもしましたが、完全に上の空で聞いてました。

No title

 「問題集 一冊主義」と 「過去問擦り切れ主義」は同じなのか 異なるものなのか?

 問題集一冊主義とは、おそらく「ある一定レベルを完璧にする大事さ」だと思います。  例えばABCDと難易度がある入試問題に対し、 「ABまでを穴がなく完璧にする」「ABCまでを穴がなく完璧にする」ことにより Dにもある程度対応できる。 また、とれる問題を確実に押さえることができる。

 これと「過去問擦り切れるまでやる」主義は 同じか違うか?

 うーん 同じようで、違うようで・・・

 エデュには pandaさんとか、ゴルゴさんとか「過去問擦り切れるほどやる主義」の プロ家庭教師? がいる。 過去問重視も もっともだなあ、と思うこともある。

 オラのなんとなくの感じでは・・・

○問題集一冊主義 は 王道。むしろ得意教科で力を発揮する。 

○過去問擦り切れ主義は、逆転への最後の戦術。 偏差値で足りない場合に「もう 逆転にはこれしかない。これが最強」の方法

 という感じかなあ。

 違ったりして・・・ほほほ

※「ゴルゴ」と書こうとして ふと見たら「ゴルフ」になっていた。 オラのキーボードは 「ゴル」ときたら「フ」が続くと覚えているらしい。

解き散らかし主義

私は科目によって問題集の使い方がバラバラでした。
東大文科類受験です。
いまの受験生はもっとよい参考書や問題集を使っているのでしょうね。

■数学
月刊『大学への数学』とその派生問題集(確か『新数学スタンダード演習』と『新数学演習』)のみ。
これらの問題集に過去問も載っているので、過去問集は解かず。

■英語
ターゲットか出る単のような単語集を暗記(というか漏れをなくすためのチェック用)。
構文集は伊藤和夫『基本英文700選』(駿台)を買うがすぐに挫折。以後構文集は使わず。
文法確認のため『マスター英文法』(吾妻書房)と『ロイヤル英文法』(旺文社)を置きながら、旺文社の『英文法標準問題精講』『英文標準問題精講』『英語長文問題精講』を解く。
わからない問題や間違えた問題を繰り返し解いたという記憶はなく(その時に1回復習して終わり)、解き散らかしただけ。
過去問は高3の最後に10年分程度は解いたはず。

■物理
名前は忘れたが、難易度が中~高程度の1冊の問題集を繰り返す。
センター試験の過去問を3年分解いた。
センター試験だけなのでこれで十分。

■日本史
山川出版社の教科書と用語集をまず暗記。
問題集は忘れたが、論述問題系の問題集1~2冊と過去問を10年分程度解いた。
わからない問題や間違えた問題を繰り返し解いたという記憶はなく、解き散らかしただけ。
あとは沈思黙考(本番では見たことがない切り口の問題が出題されるはずだからと、自分で色んな角度から問題提起して自分で論述を考えるという自問自答の繰り返し。暗記自体よりも、暗記した知識を融通無碍に引き出せるようにすることが大変)。

■地理
勉強したはずなのだが、何をどのように勉強したのかを忘れた。
おそらく教科書と便覧を暗記し、論述問題系の問題集1~2冊と過去問を10年分程度解いたはず。
日本史と同じく解き散らかしただけだと思う。
あとはたぶん沈思黙考(自問自答)。

■国語
古文漢文以外勉強せず(問題集も過去問も解いていない・・・)。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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