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中学受験と呪い

今宵は呪いというものについて考えてみようと思う。
いや、オカルトとかそういうんじゃありません。そういう超自然的なものを求められると困ります。
あくまで中学受験に関してです。

呪いというと我が国で代表的なのは丑の刻参り。いわゆる藁人形に五寸釘を刺すというものです。
調べてみるといろいろとコードがあり、ただ五寸釘を打てば良いというわけじゃなさそうだ。

・冷水を頭からかぶって身を浄め、真っ白な単衣の着物を身につける
・足元には一本歯または長下駄を履く
・頭には鉄環か五徳を被り、そこへ鬼の角に模したロウソクを最低3本立てる
・胸元には魔除けの鏡をぶら下げ、懐には護り刀を忍ばせ、口には櫛をくわえる
・髪は乱した状態で顔全体に白い粉をはたき、歯は鉄漿(おはぐろ)に、口は赤い口紅で染める
・丑の刻参りをしている姿を人に見られたら効果がなくなるとされている
(効果が無くなるどころか、呪いの念が自分自身に返ってきてしまうという物騒な説も)


しかしどうもおかしいのは、「見られてはいけない」などという割に、随分と派手なことを要求している点だ。
白装束に一本歯の下駄を履き、ろうそくを刺した鉄の輪を頭にかぶるなど、いくら真夜中とはいえ見つからないようにするのは難しい。
江戸の昔ならいざ知らず、21世紀ともなると深夜2時だろうと3時だろうと結構難しい。

で、20世紀の心理学を学んだ俺としては、これはおそらくあえて「見せる」ための小道具なのではないかと考えるのだよ。
つまり「あいつ、丑の刻参りしてるぜ」という噂を流させて、心当たりのある人間の不安を増幅させる。
ただその本来の意味である「見せる」を、呪う人間に知らせては真剣味が薄れるので、「誰にも見られていけない」などと釘を刺す(←ダレウマ

結局のところ「呪い」とは、言葉で相手の行動を縛ること。
たとえば呪術が信じられてる地域で盗難があったとき(たとえば羊が盗まれたとした場合)、呪術師のところに相談に行く。
そして呪術師が「明日の朝までに生きたまま広場に戻さなければ、盗んだ者の腕が腐るであろう」。
これでめでたく羊は戻るわけである。

そういう意味なら、現代の日本にだって呪いはある。
小学生が悪いことをする同級生に「先生に言いつけてやる!」と言えば、その悪童の手は止まる。
尤も年をいけば「先生」ごときの呪いは効かなくなるけど。

え?中学受験に何の関係があるんだって?
中学受験だってそういう「呪い」、たくさんあるでしょう。
「なんで中学受験するの?」
「子供がかわいそう」
「お金持ちなんだね」
「じゃあ将来は東大だね」(最低でも早慶だね、でも可)


「呪い」に対して一番有効な手は「無視」である。
心が揺れるのは仕方がない。感情が高ぶるのも仕方がない。
しかしそんな輩、相手にしなければいいのだ。
「無視」するのが難しいようなら、テンプレのフォーマットを用意して、それ以外の情報を相手に受け渡さない、というのも有効だ。

「なんで中学受験するの?」
→なんかやってみたいって言いだしたから。まあ、無理そうなら尻尾巻いて逃げるわ(笑)

「子供がかわいそう」
→そんな真面目にやらないと思うわ。ほら、飽きっぽいし(笑)

「お金持ちなんだね」
→もう、お金かかるのよねえ。大変大変。やっすいところ狙ってみるわ(笑)

「じゃあ将来は東大だね」
→うひゃひゃうひゃあ、全然無理無理カタツムリ。日東駒専の付属にもうからないもの、うひゃふやひゃあ(笑)

もし誰かが君の名前を付けた藁人形に夜な夜な五寸釘を打ちつけていると聞いたなら、テキトーにあしらっておくのが最適解だ。
え?実際にその場を見てみたいって?

やめといたほうがいいぜ。
「丑の刻参りを見られた者は、目撃者を抹殺しなければならないともいわれている」らしいからな。

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コメント

「1月に学校を休むと落ちるぞ」
というのも、今の季節によく見られる呪いですね。

呪いにせよプラセボ効果にせよ、暗示が持つ力は侮れぬものだと思います。

自己に対して自ら良い方向の暗示をかけたいものですが、「自己に暗示をかける」と意識してしまったのでは暗示の効果が薄れてしまう。
自己をコントロールすることの難しさの一つがここにあるのかもしれません。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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