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2019どこが東大合格者数を減らしているか選手権

前回の記事(「コンサルが必殺技を使うと何が起きるか?」(2019/12/28))で予告したように、今回は意地悪な記事です。

よく雑誌では「いま伸びている中高一貫校!」とか「我が子を東大に行かせてくれる学校」などという特集が組まれる。
こういう記事は当然のことながら「大学合格実績」が一番の裏付けとなっている。
いろいろな学校のインタビューが載ってはいるが、そもそも合格実績が伸びていないところには取材に行かない。

今回の記事はその逆。
「いま縮んでいる中高一貫校!」「我が子を東大から遠ざけてくれる学校」特集。
言うなれば「どこが東大合格者数を減らしているか選手権」である。

合格実績がよければ優秀な受験生が集まり、結果的に優秀な合格実績が再生産される。それは筋の通った理屈だが、実際はどうなのか。
今年2019年に大学受験をした世代は2013年に小学校を卒業したわけだが、2013年の東大合格実績を見て中学受験をしたわけではない。
それでは間に合わない。
彼らが中学受験をする直前の大学合格実績は2012年だったわけだから、その年と2019年を比較しよう。
(東大合格実績は「サンデー毎日」を参考にしました)

学校名称 012 019 差
開成学園 202 187 -15
灘高等学 098 074 -24
麻布学園 086 100 +14
筑波駒場 080 118 +38
駒場東邦 069 061 -08
栄光学園 069 054 -15
聖光学園 065 093 +28
桜蔭学園 058 066 +08
学芸大附 055 045 -10
渋谷幕張 049 072 +23
海城学園 048 046 -02
東大寺学 042 027 -15
巣鴨高校 041 021 -20
県立浦和 040 041 +01
久留米附 035 050 +15
旭丘高校 032 026 -06
県立千葉 031 019 -12
日比谷高 030 047 +17
ラサール 030 034 +04
筑波大附 029 032 +03
浅野高校 029 038 +09
広島学院 029 020 -09
岡崎高校 027 027 ±0
東海高校 026 037 +11
桐朋高校 025 011 -14
豊島岡女 025 029 +04
甲陽学院 025 034 +09
白陵高校 025 018 -07
西高等学 024 019 -05
早稲田高 023 030 +07
土浦第一 022 020 -02
女子学院 022 027 +05
愛光学園 022 013 -09
湘南高校 021 019 -02
攻玉社高 019 015 -04
武蔵高校 018 022 +04
高田高校 018 011 -07
県立前橋 017 007 -10
大宮高校 017 010 -07
金沢大附 017 004 -13
洛南高校 017 013 -04
大阪星光 017 020 +03

01.最も減らしたのは灘で-24。いくら医学部に流れたとはいえ、というかそんな言い訳を本当に灘がするなら、もはや灘は単なる医学部学校だ。

02.巣鴨の-20もなかなか。東大合格者数41名(現役25名)を見て進学した世代が現役14名か。

03.開成も栄光も東大寺も-15だが、開成は最大風速からの-15なので想定内。栄光は凸凹の凹。問題は東大寺。ここも灘と同じような言い訳か。

04.それにしてもそのうち医者の共通語は関西弁になるのかな?

05.県立千葉の-12もなかなか香ばしい(31→19)。市川(16→18→18)にとっては充分射程距離に入っている。県千葉大好きな県教委の方々の胸中を察すると飯がうまい。

06.2019年卒の中高一貫校ならば2012年の合格実績でよかろうが、高校単独の場合は2015年の大学実績が受験生の参考にした直近の実績になる。
というわけで2015と2019を比べるとこうなる。
日比谷+10(37→47) 
西高-3(22→19) 
県立浦和+14(27→41) 
土浦第一-3(23→20) 
湘南±0(19→19) 
岡崎+6(21→27) 
県立前橋-5(12→7)
日比谷や県立浦和の数字の伸びは、「優秀な実績の再生産」というよりも、もはやブランドが堅固になっている証拠とも言える。
尤も日比谷はなり始め、浦高はすでに爛熟しきっている気もするが。

さて、こうやって見ると、やはり「どこが東大合格者数を減らしているか選手権」優勝は巣鴨だろう。
もう忘れてしまった人もいるかもしれないが、今年の東大合格者数が発表になったときは、「巣鴨復活!」と鼻息が荒かった。
まあ前年の11名から21名に跳ね上がったので、その気持ちは分からんでもないが、2012年からの推移で見ると41→13→26→21→13→12→11→21。

来年数字が伸びないようなら、ワンオブゼムの仲間入りだ。
ちなみに桐朋はもうそっちサイドになっていると言っていいだろう。

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コメント

首都圏では

身も蓋もない話ですが、筑駒、1日校以外の学校からの東大合格者数は、開成の併願をどれだけ集められるかが勝負です。
この7年間での変化は、上位層の巣鴨併願が大幅に減少し、渋幕、聖光、早稲田などに流れた事を示しています。

加えて渋幕は千葉の上位層を県千葉から奪っているし、聖光は栄光からシフトしている分もあるでしょう。

麻布と駒東は概ねどちらかが増えると他方が減る関係にありますね。駒東は前年の激減からかなり戻しましたが、偏差値では麻布に水をあけられていますし、男子生徒からの人気、知名度等の差からしても、今後も差が拡がると予想します。

陸宿借さんへ

>身も蓋もない話ですが、筑駒、1日校以外の学校からの東大合格者数は、開成の併願をどれだけ集められるかが勝負です。
>この7年間での変化は、上位層の巣鴨併願が大幅に減少し、渋幕、聖光、早稲田などに流れた事を示しています。

桐朋はついに2/2に試験日を設定しました(開成からの併願はもはやいないでしょうが)。
逆に本郷は2/1に参戦しました。
このあたりが事務局の勘所になると思います。


>加えて渋幕は千葉の上位層を県千葉から奪っているし、聖光は栄光からシフトしている分もあるでしょう。

聖光と栄光のゼロサムゲームは見ている分には楽しいです

学校名称 2019 2018 2017 2016 2015 2014
栄光学園 **54 **77 **62 **57 **45 **67
聖光学院 **93 **72 **69 **71 **74 **72
合計総数 *147 *149 *131 *128 *119 *139

でも、言うほどゼロサムゲームじゃないなあ。
今年の聖光は出来過ぎなのかなあ。


>麻布と駒東は概ねどちらかが増えると他方が減る関係にありますね。駒東は前年の激減からかなり戻しましたが、偏差値では麻布に水をあけられていますし、男子生徒からの人気、知名度等の差からしても、今後も差が拡がると予想します。

このクラスには、どうしてもアンチ麻布が必要になると思います。
かつては開成がその任だったと思いますが、さすがにとびぬけたかなと。
駒東や海城に期待でしょうが、陸宿借さんの分析からすると難しいか。

謹賀新年

ロングさん、今年もよろしくお願いします。

2020年受験のサピックス80%予想偏差値を見ると、麻布62に対して、駒東は58。同日の早稲田、海城、武蔵に並ばれています。早稲田、海城は、更に高学力の3日組が合流しますから、上位層の厚みが今後逆転する可能性も有ります。そうなると、駒東の入試複数回実施ということも現実味を帯びてくるかも知れません。

アンチ麻布の受け皿としては、地域も歴史も異なりますが、聖光ではないでしょうかね。「心配性な母親を一番不安にさせる学校」が麻布だとすると、おそらくその対極にあるのが聖光。最近は自主性を重んじる方向に舵を切っていると聞きますが、服装や素行などに関する指導はきっちりしており、大学受験に向けたカリキュラムは学校側のサポートが大きいようです。

かつては東京からわざわざ通う神奈川の学校は慶應の普通部くらいだったでしょうが、23区の南西部であれば、聖光も十分に通学圏内でしょう。

聖光の行く末

>2020年受験のサピックス80%予想偏差値を見ると、麻布62に対して、駒東は58。

これは苦しいなあ。
ここまで広がると、駒東は起爆剤が必要だ。
2018年の理科室不倫騒動のようなものが(以下自粛

>アンチ麻布の受け皿としては、地域も歴史も異なりますが、聖光ではないでしょうかね。

最近は聖光の威勢がいいですな。
気を付けるべきことは、「結局駒東と同じ方向を走っていること」。
ということで、いま聖光が一番注意を払うべきは栄光ではなく、将来の第二の聖光たりえる浅野かも知れません。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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