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十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない

「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。」

これは作家のアーサー・C・クラークの言葉だ。
(アーサー・C・クラークの代表作は何だろう。ありすぎて困るぐらいだが、『2001年宇宙の旅』あたりか。俺は『白鹿亭綺譚』が好きだけど)

確かに1000年前に行ってマッチを擦ったら、魔法だと言われるかもしれない。
しかし現代の我々にとって、魔法と見分けのつかない科学とは何だろうか?

何百光年も遠い星の砂を持ってきても、魔法とは思うまい。同じように海底2万メートルに潜ったと言っても、「へえ、すごいね」までだ。魔法じゃなくて科学の領域だ。
(もちろん、どちらも現在の科学力では無理な話だ。そもそも海底2万メートルなんてあるのか)

偏差値30だった生徒がひと月で偏差値60になっても、「すごいなあ」「元が良かったんじゃない?」「カンニングだよ」という感想はあったとしても、「魔法だ」と思う人はいない。

その点で魔法に近いように「見える」のは、やはり手品だろう。
しかし我々はおよそどんなことにも理屈をつけたがる。
例えばメンタリストのDaiGo氏が本物の魔法使いで、「魔法を使ってあなたの心を読んでいるんです」と言ったとしても、我々は信じないだろう。
それよりも、「実はかくかくしかじか、こんな手を使っているんです」と言った方が、それが真実でなくても信用する。

トランプ


以前、とある雑誌の取材で、そこそこ有名な手品師のインタビューに同行したことがあった。
いかにも魔術師然とした髭を生やした彼は、「日本人はタネを見破ろうとするので、損をしている」とこぼしていた。
どういうことか?
「タネを見破ろうとして手品を楽しもうとしないんですね。気持ちよく騙されようとしないから、どうしても舞台が殺伐とした雰囲気になりがちです」
なるほどねえ。

インタビューの後、レストランで食事をして食後のコーヒーが出た頃に、魔術師が「ちょっと手品を見ていただけますか」。
これは僥倖。こんな間近でプロの手品を見ることができるとは。
「場所が場所ですからカードマジックをしますね。ああ、もちろん、騙されないぞ、という気持ちで見ていただいて構いません。たぶん騙されると思いますけど」

そう言われれば、こっちだって意地になる。
まあ意地になったところで、プロの手さばきを見破れるわけもなく、さっきまでダイヤの8だったカードがスペードのエースに、スペードのエースがハートのクイーンに、そして最後はなぜかドラえもんになったりする。

「最後に一つ大ワザをしますね」
よおし最後くらいは、と意気込んでみたものの、次から次へと変わるカードにやはり圧倒。
しかしそれでもそこまでは前奏曲で、「大ワザ」は最後に残っていた。
カードをサッと裏返してみると、今まで赤い絵柄だったものが、すべて青い絵柄に変わっていた。
え?いつカード変わったの?

でも変わったのはカードだけじゃなかった。
「それでは、さようなら」
その言葉に俺たちは固まった。女性の柔らかな声だったからだ。
カードをしまっているのは女性。30代前半、エンジのワンピースを着ている。あの髭を生やした手品師は……?

彼女は最後に大きく微笑んでレストランから出て行ったけれど、俺たちはポカンとしたまま、しばらくは動けなかった。
あいつ、本物の魔法使いだぞ。

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コメント

日記再読

最近この手の雑談ネタが多いのは、昔の日記を読み返しているからです。
読み返してつくづく思うのは、あんまり進歩ないなあ、俺

No title

アーサー・C・クラーク「2061年宇宙の旅」では 木星の衛星エウロパの生命が登場します。 

 今現在、 地球以外で「生命」が存在する可能性が高い天体として 火星の地下、木星の衛星 土星の衛星が挙げられています。

 木星や土星の衛星には表面が凍っている海があり、氷の下には液体の水があり、海底火山などがあると考えられています。

 例えば 地球の深海には「熱水噴出孔の硫黄を食べる(硫黄の酸化を利用する)生態系」がある。

 では、同じように硫黄を食べる微生物が木星や土星の衛星にいるんではないか?

 オラが生きている間に発見してくれんかな。

※もし発見できたら、次の興味は遺伝子だ。
 DNAor RNAを使っているのか? もし木星の衛星の微生物がDNAやRNAを使っていれば、DNAは宇宙で普遍の因子である可能性が高い・・・

※こういう 「知的好奇心を満たしてくれる科学」って 日本では予算がつかないせいか、あまり見なくなりましたニャ。

 昔は生命のロマン 科学のロマンを語る研究者がいっぱいいたが、今は取材しても「なんの役に立つか」「どんな産業の創生に繋がるか」ばっかりだ。

  まあ 仕方ないと言えば仕方ない

No title

 十数年前発見された彗星で「ラブジョイ彗星」というのがある。
 アルコールに似た成分でできている、というので「酔っ払い彗星」とか、真面目に「生命の源」とか言われた。 彗星が生命の源を運んできた説の根拠ともなっている。


 それはいいのだが、オラのパソコンは 何回打っても「ラブ女医」と変換される。
 100回くらいこの単語打っているので、いい加減学習して欲しいのだが、 今打つと 「ラブ女医」・・・・

十分な発達

ラブ女医……
PCがまだ十分に発達していないからでしょうか。

いや、十分に発達した結果かもしれない。

何も信じられない

ちなみに、記事にあるような入れ替わりのトリックは、難しいものではないようです。
タイミングとミスディレクションが肝要らしいですが、目の前でやられると、もう何も信じられなくなります。

トリックの定石

人間は、ある物に気を取られていると、視界には入っている他の物に気付かなくなるのだそうです。「気を取られる」というのは、その時点でそれを「重要な情報」と認識しているということ。それ以外は重要でない、つまりどうでもいい情報なので、重要な情報に集中するために敢えて無視してしまう。おそらく、視覚だけでなく聴覚や触覚も同様でしょう。外界からの全ての刺激を脳が同等に「重要な情報」として認識したら、まともに行動出来なくなるでしょうから。

マジックにおいて、何かに注目させる、たとえばカードマジックで、「このカードをよく見て覚えて下さい」、という所で、すでにダマシは始まっている訳です。

オトコを惑わす植物達

 イチョウなどの植物は突然性転換することで知られていますが、ヤツデは他花受粉の機会を狙い雌雄異熟というシステムをとっているため、雄性期と雌性期が有り、ひとつの花が男になったり女になったり短いスパンで変化します。

 また、ビーオーキットと呼ばれる蘭には蜜がありません。しかし、雌蜂にそっくりな花を咲かせます。そして雄蜂が花に抱きつくと背後からたっぷりと花粉を振りかけるのです。花粉だらけになった雄蜂はそこで初めて騙された事に気付くのですが・・・悲しいかな又すぐに別の花に抱きついてしまうという事を繰り返しますww

 酷いヤツだと思われるかも知れませんが・・・・蘭は地球上で最後に現れた植物だといわれています。植物の繁栄しやすい地上は既に他の植物で覆われていました。そんな環境の中で生きていくため、蘭は「昆虫」を利用する事を思いつくのです。ランの花が他の植物には無いほど多様な姿をしているのはそのためだそうです。そんな蘭の中にはヒトを虜にする甘い香りを漂わせる種もございます。皆様も召し上がった事のあるヴァニラもラン科の植物です。

No title

>雄蜂はそこで初めて騙された事に気付くのですが・・・悲しいかな又すぐに別の花に抱きついてしまうという事を繰り返しますww


 ふふふ。オスなんてそんなもんさ。
 騙されてもいいのさ。その時が幸せなら・・・

雄蜂の本能から見れば、雌蜂と蘭は見分けがつかないわけですね。

ヒトの種族保存本能は他の動物のそれとは異なるものとなってしまいましたが(ヒトには発情期がないうえ、種族保存の目的がなくても生殖行動ができるなど)、それがヒトにとって幸せなことなのか否かはよくわかりません。

私は他の動物と会話をしたことがないので、確たることはわかりませんが、「幸せ」という観念はヒト固有のものなのかもしれません。
(他の動物にも「快/不快」はあるのでしょうけれど、「快/不快」と「幸/不幸」は異なる気がします)

※追記
自分の上の投稿を読み返してみたら、ハルビンさんのジョークに水を差した感じになってしまってますね。すみません。

昆虫の戦略

Geminiさんは昆虫に擬態する植物の例を挙げていらっしゃいますが、事例の数なら、植物に擬態する昆虫の方が多いのではないでしょうか。

枯葉に擬態するコノハチョウや、枝に擬態するナナフシのように、捕食者から身を守るための物が有名ですが、自然の神秘や生物進化の妙として感嘆するのは、ランの花に擬態するハナカマキリの仲間です。メスの昆虫に擬したランの花に騙されたオスに課されるのは徒労ですが、ランの花に擬したハナカマキリに騙された昆虫には、遙かに残酷な運命が待ち受けています。

しかし、あの巧妙で完璧なデザインを見る度に、どうやってここにたどり着いたのか、不思議に思わざるを得ません。この世の全ての生き物は、神が創りたもうたと主張する方々の、重要な論拠になっているのかも知れませぬ。

陸宿借さんへ

今思うと、カードの絵柄が赤から青に変わった瞬間が怪しいんだよねえ。
ただ、ホントに瞬間よ、瞬間。ひと呼吸ぐらいしか時間はなかったと思うんだよ。

Geminiさんへ

ビーオーキットもそんな面倒くさいことをしないで、普通に蜜をつくればいいものを。
でもそれじゃあ、差別化できなくて生き残れないということか。
植物の世界も大変だ。

それにしてもGeminiさんはいろいろ詳しいね。小ネタに使わせてもらいます。

>でもそれじゃあ、差別化できなくて生き残れないということか。
→競争率の高い昼を避けて夜に開花する植物もございますね。同じく競争を避けて真冬に咲く福寿草にも蜜はございませんが・・・福寿草はパラボラのような形状の花が太陽光を集めその中心部は外気よりも10℃前後暖かくなるそうです。
 無い物ねだりはせず、自らの持つ力で勝負する・・・そんな潔さが好きです。

No title

 テレビを録画するハードディスクレコーダーが壊れた。 地上波の録画ができなくなったのだ。何故かBSは録画できる。

 ハードディスクレコーダーってのは最も壊れやすい家電だと思う。 5年くらいしかもたない。 (まあ家族みんなで酷使しているからニャ)

 反対に最も壊れにくいのは冷蔵庫だ。
 古い冷蔵庫なんで買い換えようと思っているのだが 壊れない。 鬼嫁が結婚前から使っているもんで一体何年前のものだろう・・・  アホ息子のバキュームカーみたいな食欲に対応できない(冷凍庫が狭いってことね)ので買い換えたいなあ。でも動いているしモッタイナイ にゃん。


 で、テレビの録画ができない。
 しかしゴルフのオフシーズンに壊れるなんて、さすが普段から可愛がっているレコーダーだけのことはある。 いい子だ。

No title

<理科雑感>

1) アホ息子2号(中1)の理科の課題を見た
 水の電気分解だった。

「少量の水酸化ナトリウムを入れる理由をかけ」

 答えは「電気を通しやすくするため

だった。  

 こんな「嘘」を学校で教えていいいのか?
 電気を通しやすくするんだったら塩酸でも塩でもレモンでもええんちゃう?

 なんで水酸化ナトリウムなの????

 中一段階では「電気を通しやすくする」が正答で、高校に入ったら違う答えになるんだろう。きっと。 
 それっておかしくない?

 「水酸化ナトリウム水溶液を電気分解すると結果として水が電気分解される。 その理由は中一段階では教えられていない」

 が正解なんでないの???


2) ラジオを聞いていたら、アナウンサーが
 「今日の最高気温は 12度。昨日は24度くらいまで上がったので、半分です」 と言った。

 来たよ。 半分。 時々、こういうことを言う人がいる。

 半分ってなんだ? 何が半分なんだ?
 
 アナウンサーは、高校で理科の単位を取り直してこい!

 難癖ジジイより。

>こんな「嘘」を学校で教えていいいのか?

高校入試本番の理科の問題で私は答案に「質量保存の法則」という解答を書いたのですが、大人になってから厳密には質量保存の法則は成り立っていないと知り、中学の理科でなぜ質量保存の法則を習うのか不思議に感じたことを思い出しました。

※改めて不思議に思い、「質量保存の法則」をウィキで調べてみたら、アメリカやヨーロッパの初等教育では質量保存の法則の指導はあまりされていないという。なるほど。
日本でも最近は「質量保存の法則」という風には習わないのかもしれませんね。

※「厳密には成り立たない」と言ったら、運動方程式も同じでしたね。言い出したらキリがないですね・・・。失礼しました。

衝撃の事実

>大人になってから厳密には質量保存の法則は成り立っていないと知り、

ええーーーーー!
マ ジ デ ス カ

>現在は自然の基本法則ではないことが知られているが、
(wiki)

本当だ……

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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