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人気が高くなると偏差値は上がるのか?

先日中学受験業界の人と話をしているときに「偏差値って人気投票の側面もあるじゃないですか」と何気なく言われ、その時は「そうですねえ」などと適当に話を合わせたものの、「はて、偏差値における人気投票の側面とは?」と改めて考えてみた。
聞いた瞬間は「言うほど偏差値って人気投票か?」という気持ちだったが、まあ簡単に確かめてみよう。

たとえばA中学(募集定員100名)を受験した生徒の偏差値が次の通りだったとする。
【S1】52-20人、51-20人、50-20人、49-20人、48-20人、47-20人。
順当に偏差値の上から順当に合格者が出たとすれば、合格者平均偏差値は50.0となる。

さてこのA中学が翌年人気を集めて、同じ偏差値帯(52~47)の生徒が2倍受験したとしよう。
つまりこうなる。
【S2】52-40人、51-40人、50-40人、49-40人、48-40人、47-40人。
これで順当に偏差値の上から順当に合格者が出たとすれば、合格者平均偏差値は51.2となる。1.2のアップだ。
そうした意味では「偏差値には人気投票の側面もある」。

別のケースも考えてみよう。
例えば【S2】の「同じ偏差値帯(52~47)の生徒が2倍受験」するかわりに、偏差値47以下の生徒が120人多く受験したら、【S2】と同じだけの数の生徒が受験することになる。
つまりこうだ。
【S3】52-20人、51-20人、50-20人、49-20人、48-20人、47-140人。

合格者平均偏差値は50.0で【S1】と変わらない。
合格者の偏差値帯も変わらないので、予想偏差値もほとんど変わらないだろう。

続いて【S1】に比べて偏差値47の受験者がいなくなった代わりに、偏差値52の受験者が10人増えたとしよう。
【S4】52-30人、51-20人、50-20人、49-20人、48-20人。
これだと合格者平均偏差値は50.4。


さて数字が次から次へと出てきて嫌気がさしてきたアナタ、そう、バタピー食べながらビール飲んであるアナタのことです。
本題はこれからです。でも安心してください。もう数字はお役御免です。
ここからは「じゃあ、どんな風に考えたら良いのか」という実戦編です。

偏差値50の学校が人気が出たなら、これは確実に偏差値は上がると思っていいです。
偏差値47以下の生徒ばかりが受けに来るなんて、現実的じゃない。
実際には50近辺、つまり50以上もかなり受けに来るので、人気が出れば合格のための偏差値はかなりの確率で上がります。


勿論【S4】の場合のように上がらないケースもあります。
またもっと極端に、偏差値が高い生徒が減って、低い生徒が大幅に増えた場合は、人気が高くなったのに偏差値が下がるというケースもあるでしょう。
ただ、やはりそうしたケースは稀だし、あまり神経質にならない方がいいかも知れません。

さて、人気がでれば偏差値は上がりますが、しかし人気が高いから偏差値が高い、というわけじゃないので、そこのところは用心用心。

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コメント

困るザマス

この記事はあくまで思考実験ですから、「うちの子、人気が下がった学校だったのに落ちたザマス」といわれても困るザマス。

No title

 受験生というのは ワガママで臆病で神経質でアホなもんである。


 倍率が上がると・・・ 難化しているんではないか? 大丈夫だろうか。とビクビクし・・

 倍率が下がると・・・ 難化しすぎて受験生が回避しているのか? うちは大丈夫だろうか? と心配する。

 入れば入ったで偏差値が上がると嬉しい。人気が上がると嬉しい。偏差値が下がると悲しい。人気が下がると悲しい。


 倍率が上がると受験料収入が増えて 学校法人は喜ぶ、これだけは間違いない。

面白い思考実験ですね。

①合格者数が一定数(募集定員)に固定されることを前提にすると、
②前年の合格者平均偏差値よりも持ち偏差値が高い受験生(正確には合格者)が増えれば、当年の合格者平均偏差値は上昇する、

ということですね。
上記①の前提は、実際には歩留まり(合格辞退者数)を見越して毎年増減することになりましょうか。
人気が出れば歩留まりは良くなる(辞退者が少なくなる)方向に傾くのでしょうから、確かに「人気が出れば合格のための偏差値はかなりの確率で上がります」と言えそうです。

ブラックボックスは、「進学者」平均偏差値かしら。
「進学者平均偏差値」と「人気」の相関関係も気になります。
(「合格者平均偏差値」は「受験校選び」面での人気を示し、「進学者平均偏差値」は「進学校選び」面での人気を示すものと思われ、「人気」の内実が微妙に異なる気もします)

大手塾は興味深いデータを握っているのでしょうね。きっと。

No title

>ブラックボックスは、「進学者」平均偏差値かしら。

思い出すのは四谷大塚の「入試結果グラフ」。
(1回の入試が行われると受験生は「合格・進学」「合格・非進学」「不合格」「棄権」の4形態に結果が分かれる。これを学校ごと・偏差値ごとに色分けして人数をグラフ表記したもの)
2014年頃を最後に公開しなくなってしまいましたが、塾内部では出しているでしょうね。とても参考になりましたから。
受験生が押し寄せているようで、辞退が多い学校は見られたくないであろう数字です。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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