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日本人は何のために子供たちに英語を勉強させるのか?

先日コメント欄で当ブログの論客の一人である陸宿借さんが、英語民間試験の延期というニュースに関して

こうしている間にも、AIによる翻訳・通訳のクオリティは進歩を続けています。

という警句を書いてくれた。
この視点こそが、我が国の英語教育で欠落している重要な視点ではないのだろうか、と俺は強く思ってしまう。

そもそも何のために、日本の子供たちは英語を勉強するのか。
ずっと曖昧だったその議論にある種の「解答」を作ったことに、今回の大学入試改革の貢献のひとつはある。

英語は「話す・書く・読む・聞く」という4つの技能を身につけるために勉強するのだ、と政府は答申した。
というのならば、それこそ優秀な翻訳機があれば、英語の学習はその目的の殆どを喪う。

かつては英語を学ぶことはその国の文化を学ぶという、曖昧模糊とした目的があった。
もしそういうことが最終地点ならば、どれほど高性能な翻訳機が誕生しようと、英語を学ぶ意味はあろう。
英米のエスタブリッシュメントが日常で全くつかわないラテン語を、子供たちに学ばせているのと同じだ。
あれは自分たちの出自という、作られた伝統を回顧するのと同時に、選ばれたサークルにはいるパスワードのようなものだ。
日本で古典や漢文を学ぶのと同じ。

道具というのは変遷する。
たとえばかつては和文タイプライターというものがあった。
2000字を超える活字を相手に1文字1文字打ち込むという、修行僧のような苦行がチャームポイントだった。
こういう苦難には資格産業がつきもので、日本商工会議所や商業高校学校協会などが検定試験を実施していた。

今の英語産業と同じ構図である。
勿論和文タイプライターはワープロによって駆逐された。そしてワープロも今では、パソコンの中の一機能としての意味合いでしかない。

語学を学ぶというのが「道具としての取得」であるならば、この変遷の流れから外れることはできない。
いま50代の「商業高校卒」の人たちは、40代や30代の人たちに「うちらは和文タイプというのをやったんだよ」と鼻息荒く語るが、30年後くらい後に、同じような光景が繰り返されるのかもしれないな。

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コメント

私が英語を得意としておらず、また英語教育について確たる考えも持っていないものだから、子の英語教育をどうするかは悩ましいです。わが子は今のところバリバリ英語教育を受けてます…(塾や妻任せですが)

私も仕事をする中で、機械翻訳精度の向上を感じています。
論理が支配し100%の完全性が求められる数学の証明などと異なり、翻訳・通訳は大量の使用例(データ)に基づく統計的処理に向いているでしょうから、量子コンピュータ等によりデータ処理速度が上がるにつれ、翻訳精度も上がっていくように思います(機械に学習させる良質な日英対訳文のデータ量に限りがあるかもしれませんが)。

わが子は電卓に駆逐されたそろばんも習っていますが、役に立つのかどうなのか(私にはそろばん経験がない)。
好きで続けているうちが華ですかね。

No title

>好きで続けているうちが華ですかね。

例によって関係ない話

上田桃子(プロゴルファー)が昔

***************
「同級生とかで、バレーとかバスケとかをしてる子が、もう不思議でしょうがなかったと言うか、先がないスポーツを何でできるんだろうと思ってて」

これに驚いたのが、インタビュアーだ。すかさず、「先がないスポーツ?」と再質問した。桃子さんは

「プロっていうものがないじゃないですか。どうしてそこまで頑張れるのかなっと思って」

と説明したうえで、稼げるスポーツとしてゴルフを選んだと明かした。
*****************

 で 炎上。

まあ 上田さんの意見はともかくとして
「役立つかどうか」「稼げるかどうか」
というのも一つの視点? かニャ?

No title

 そろばんって うちのアホ息子もやっていて、
3級まで行った。

 で、脳内算盤で2桁×2桁 くらいの暗算ができたので、こりゃいいや、と思っていた。

 ところが、その暗算が間違いだらけなことに気づいた。 5年生の途中から「脳内算盤禁止令」を出した。

 3級くらいでは役に立たん。

英語というツールの今後

ロングさん、どうも。無事に文部科学卿のお仕事から生還されたようで何よりです。

かつてのGoogleの無料翻訳は、「Extra Virgin Oil」を、「余計なし〇じょの油」と訳してしまうようなクオリティでしたが、今は日本語における外来語も学習したようで(知り合いの通訳さんによると、日本語の外来語、カタカナ語は、通訳さんにとって中々の難物らしいです)、「エクストラバージンオイル」と訳してくれます。口コミサイトのような口語体の書き込みは、略語や文法無視やスラングも多いのでまだまだですが、通常ビジネスに使うような文体の文章であれば、十分に使えます。

ロングさんが喝破された通り、欧米のエスタブリッシュメント層におけるラテン語の習得は、今や自らがエスタブリッシュメント層である事を証明するためのパスワード化していますが、元々は中世欧州の貴族階級が、自分たち蛮族の侵攻で滅ぼしたローマ帝国に蓄積された知識・教養を学ぶために必要な「ツール」であった訳です。

同様に、旧イギリス連邦諸国や、第二次大戦の敗戦によって英米の支配を受けた諸国にとっては、英語は、英米基準で「進んだ」とされる知識・教養を学んだり、グローバル企業に潜り込んで自らが栄達するためのツールでありました。今でも英米基準で認められるには英語で論文等を発表する必要が有りますし、国際会議での公用語はほぼ英語です。

しかしながら、AIによる翻訳・通訳がここまで進歩すると、ビジネスや学会における実用面での英語の必要性は相当薄れていると思います。前にも書きましたが、英語でのコミュニケーション自体を仕事にする人以外には、ツールとしての英語は不要で、単なる趣味・教養の世界となるでしょう。

趣味・教養の具を、一律に国公立大学入試の必須科目とする事に、何の合理性があるのか。共通試験における英語は、内容の是非の問題ではなく、そもそも「英語」を課すべきか否か、という段階に来ているように思います。

>3級くらいでは役に立たん。

なるほど、そろばんの世界も道は険しいですね。

私としては、娘のそろばんは、「数と友達になってくれたらいいな」くらいの軽い気持ちです。
はたから見ていると、そろばんにも得意とするところとそうでもないところの両面があるなと最近感じてきています(たぶん、娘がまだ数と友達になりきれていないだけのことだろうとは思いますが)。
足りないところを補わんといかんですが、先は長いです。

>共通試験における英語は、内容の是非の問題ではなく、そもそも「英語」を課すべきか否か、という段階に来ているように思います。

うーむ、陸宿借さんにここまで言われると考えさせられます。ちょっと色々本など読んできちんと英語と英語教育の未来を占ったほうがいいかなあ……

No title

甘えん坊将軍さん、どうも。

そろばんは良いと思いますよ(私も、子供にもやらせたことは有りませんが)。頭の中のCPUとメモリーの性能向上に役立つ、という気がします。

英語の今後については私の単なる個人的な予想ですので。もう少し細かく予想を言うと、これだけ日本中に多くの英語教師が居る限り、大学入試の共通科目から除外されるというのは、そんな近い将来には起きないと思いますが、理系の大学・学部で、英語の配点を極端に低くする、あるいは英語をカウントしない、という所は徐々に出てくるのではないかと思っています。

言語と文化

こんなことを書きながら、実は俺は英語教育に肯定的でして。
今回の民間英語試験の導入は悪手だが、どれほど翻訳機能が高まろうが、他国の言語を勉強するのは重要だと考えています。
でもそれはツールというよりも、他国の言語を学ぶというのは、自分の見知らぬ文化を自分の血肉にするということで、その一点で英語教育は意義があるのだと。

「自分の見知らぬ文化を自分の血肉にする」というのは言葉にすれば簡単ですが、実はとんでもなく難しいことで、これに比べればツールとしての英語なんて赤ん坊のガラガラ同然でしょう。

さらに言えば、「自分の見知らぬ文化を自分の血肉にする」というのに反対する人はいないでしょうが、あいちトリエンナーレの騒動を見るにつけ、他者を知ることにこれほど無知で臆病な国民ならば、実際に「自分の見知らぬ文化」が体内に入ることに関してはかなりヒステリックになりそうです。

たぶん、子育てにおいて私は、即効性や即物性をあまり重視していないのだと思います。
そろばんも、陸宿借さんが仰るような何か脳に良い刺激があればいいなという程度の考えです。

英語教育については、上のJGさんのコメントと私の考えに相通ずるところがあるように感じました。
私は、人が見る世界(思考の内容や鋳型)は、その人が持つ言語世界の影響を受けると考えています。そのため、母語(国語)の言語運用力を錬磨することが最重要と考えつつも、他言語を習得することにより他言語を通じた世界観の獲得に繋がればよいなと考えています。
(なんとも抽象的、観念的な話です…)※

ただ、わが子の英語教育については、そろばんと比べて即物的効果を大いに期待している面もあります。
陸宿借さんが指摘するような受験科目としての英語の将来については注視が必要でしょうが、受験科目としての英語自体が消滅したり、他科目と比べた相対的な重みが極端に小さくなるとは今のところ私は考えていません。
そして、受験英語力は一定のレベルまでは単純に勉強に費やした時間に比例すると思っており、またいったん英語を得意科目にしてしまえばそう大きく成績がぶれない(得点源にしやすい)とも思っているので、「(母語の学習の妨げにならない範囲で)バンバン先取り学習してしまえ」という安直な考えです。

※自分で上のようなことを書いておきながら何ですが、
「私」と「外国人」との間の言語世界の違いもあるけれど、
「私」と「歌人」や「数学者」などとの間にある言語世界の間隙も大きいと思うので(例えば私が法的権利義務のことを考えているとき、数学者はトポロジーのことを考えている)、英語を学ぶのも、短歌を詠むのも、数学を学ぶのも、言語世界の拡大という意味では等価かもしれません。私から見た世界については。

No title

 うちのアホ息子は サピックスの定例試験で、いつも1番の小問集合が壊滅的だった。

 最初はオラも笑っていた。 あー、あるある。計算ミスが多いのね、あるある。大丈夫、そのうち真剣味が出てくれば計算ミスもなくなるよ。オラがそうだった。

 ところが一向になくならない。
 毎回のように壊滅的な小問集合だ。

で、ある時、一緒に解いてたら原因が脳内算盤にあることが判明したのだ。 全くもう。
 
 手を動かして計算せい!

No title

酔っ払ってどんどん書く。

 英語が重視されない時代が来たら、オラはその時代にタイムスリップして行きたいニャ。数学>英語 の時代だ。 理科大の時代だ。

 今は違うかもしれんが、理科大といえば「英語ができない」だった。オラの知っている限り 英語ができるやつを見たことがない。 「英語ができれば旧帝早慶行っているよ」ってな感じだ。

 ちなみにオラの共通一次は
数学 200
物理 100
地学 95
英語 135

だった。 この英語でも周囲からは「奇跡」と言われた。 「お前が135取ったの?すごいね」。そのくらい英語がアホだったのだ。

(大学時代 周囲を見ても だいたいそんな感じだった。 オラが特別 理数ができる感じでもないし、逆に英語ができない感じでもなかった)

>ちなみにオラの共通一次は

戦闘力の理系科目への集中っぷり!!

だいたいそんな感じだった

わかる、怖いくらいわかる。だいたいそんな感じでした。ただし、私の英語はハルピンカフェさんよりもはるかにアホでしたが。これだけ数物バカを集めておいて1年後には(語学ではなく)その物理で留年生の山を築く。それが理科大。しかし、英語で奇跡の135点をただき出したハルピンさんがなぜ理科大なのか??二次試験に英語がない旧帝に楽勝で逃げ込めそうなもんですが。そっちのほうが謎?

No title

 当時は 自信過剰だったんです。「自分は2次試験に強い」という根拠のない自信。
 誰かそばに受験のプロがいれば、例えば 難しい理学部は回避して工学部を受験するとか、理学部なら理学部で、入りやすい北大を狙うとか指導してくれたと思うのですが・・・

 せっかくの奇跡の共通一次で逃げきればよかったのを、逃げずに無謀な2次試験へと突っ込んで行って散ったのでした。 ほほほ。

女子目線

 国籍にもよりますが・・・外国人男性は結婚後も家事を手伝うし、子育てにも積極的に参加するし、配偶者へのリップサービスやちょっとしたプレゼントも忘れない。 私の若かりし頃には、ちょっとした英語が話せれば、そういう素敵な男性をgetできるというチャンスもございました(笑)

 外国人の友人達は今でも「Tricia(code name)はちっちゃくて可愛いね。黒い髪と瞳がMysteriousでとても素敵だ」etc.詐欺師のように容姿をほめてくれるので、年齢を忘れて色々な事に挑戦してみようという気持ちになれます。言葉は人生をより豊かで楽しいものにしてくれる。学ぶ機会があるならば学んでおいて損はないと思っております。

 ちなみに、英語の発音は“マイ・フェア・レディ”フランス語の発音は“シェルブールの雨傘”で何度も何度も繰り返し練習させていただきましたww

No title

>家事を手伝うし、子育てにも積極的に参加するし、配偶者へのリップサービスやちょっとしたプレゼントも忘れない。



 家事をするのはいい。
 子育ても手伝う。
 
 配偶者へのリップサービス? はあ?
 絶対に嫌だ。
 
 プレゼント? オラ 誕生日プレゼントなんてこの世からなくなればいいと思っている。

 「今日も可愛いね」と言え、という 母様の意見と 
「それは 嘘になるから絶対言わない」というオラの意見だ。  昔 某教育掲示板でさんざん論争した。
 ほほほ

金の草鞋を履いて・・・

>それは 嘘になるから絶対言わない」というオラの意見だ
→でも・・・結婚前は甘い声でにゃあにゃあ鳴いてお願いしたんですよね。

ネコ語:J'ai pensé à toi toute la journée.(ジェパンセアトワ トットゥラジュネ)
日本語:「一日中きみのことを考えていたよ」

ネコ語Je ne peux pas vivre sans toi. (ジュ ヌ プ パ ヴィ-ヴル ソン トワ)
日本語:「君が居ないと生きて行けない」

ネコ語:Je t’aime à en mourrir. (ジュ テ-ム ア アン ムリ-ル)
日本語:「死ぬほど愛している」

 ロング缶3本くらい飲めばサラッと言えるのでは?

理科大残酷物語

>これだけ数物バカを集めておいて1年後には(語学ではなく)その物理で留年生の山を築く。それが理科大。

ハハハハ、もはや無法地帯!物理地獄!

アドバイス

>誰かそばに受験のプロがいれば、例えば 難しい理学部は回避して工学部を受験するとか、理学部なら理学部で、入りやすい北大を狙うとか指導してくれたと思うのですが・・・

ホントにコレ。
まあハルビンカフェさんは結果的に成功だったと思いますが、いまだに予備校や塾のプロの意見を軽視する人のなんと多いことか。
無論最後は自分で決めるものですが、その手前で「実績が欲しい塾の言うことなんか聞いてられない」という人は、一体何がしたいのか?

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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