ロジカル・ミステリー・ツアー1~小学生から塾に行っていたら東大には入れない?
- 2019/10/12
- 18:13
本日はロジックの罠についてお話ししようと思います。
とはいえ、言うほど難しいお話じゃありません。ブログ漁りをしていて「?」というロジックをご紹介する、まあ暇人の悪口大会みたいなもんです。

さて今回俎上に上がるのは「塾に行かずに東大へ!」というブログ。
このブログのタイトル下には
>ウチの子は地方の公立中高一貫校から塾に行かずに東大に合格しました。 父も母も凡人で中流家庭。
>「塾に行かずに」ではなく、「塾に行かなかったから」東大に合格できたのです。
なかなか鼻息荒いリード文がついています。子供が東大に行けてよっぽど嬉しかったに違いありません。
それも塾行かないで受かったものだから、どこかで「塾行かないで東大>塾行って東大」みたいない価値観が形成されたんでしょうな。
それに対して、とあるブログのリード文は
>中学受験に潜む意外なギャップを紹介していこうと考えているが、さてさてうまくいくかどうか。
何という弱腰軟弱いい加減。
まあそれはさておき、「塾に行かずに東大へ!」のお話。
そのブログの中に、「小学生から塾に行っていたら東大には入れない?」(2019年07月23日)という記事があり、2つの罠にすっぽり嵌っています。
1つはロジックの罠。
もう1つは、なんというか、えーとですねえ、何十年も生きていて、こんな罠にひっかるなよ、と助言したくなるような罠です。
まずは1つ目のロジックの罠について。
>東大生に「小学生の頃の校外学習は?」というアンケートではSAPIXや日能研が多いのかと思いきや、「こどもチャレンジ」や「公文」がはるかに多いという結果が出たそうです。また「小学生時代に塾にいくことが大切か?」という設問に関しては、「全く大切だと思わない」「あまり大切だと思わない」が78%を占めたのだとか。
へえ。そうなんだ。
ちなみにこのアンケートは東京大学新聞社主催。データ元を書いてくれよ、ブログ主。
(これが2つ目の罠の伏線になります)
で、続きがこれ。
>東大生というと、子供の頃から塾に通って・・・・というイメージがありますが、それは「東大を目指してる子」あるいは「親が東大に入れようとしている子」であって、実際に東京大学に入学した人たちは、週学校は通信教育程度というのが現状なのかも知れません。批判を覚悟でこれを拡大解釈しますと、小学生から塾に行かせていたら東大には入れない・・・と言えなくもないと思うんです。
ファ?!
どうしてそうなる?
SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研、希学園、浜学園、啓明舎……、中受でそういう塾に通った生徒は、東大に行けない?!
これは典型的なロジックの罠です。
まずブログ主は「塾に行かずに東大へ!」という思想を持っているところに、「「小学生時代に塾にいくことが大切か?」という設問に関しては、「全く大切だと思わない」「あまり大切だと思わない」が78%を占めた」という記事を見たのだから堪らない。
キャッホー、と狂喜乱舞して「東大生は塾に行ってるイメージがあるが、それは東大を目指している子で、本当の東大生は塾に行ってない!」と閃いちゃったんでしょうね。
でもね、この設問は「小学生時代に塾にいくことが大切か?」です。それに対しての答えは、「全く大切だと思わない」「あまり大切だと思わない」が78%です。
つまりこの78%は「小学校時代に塾に行ったかどうか」なんて関係ないんです。
東大生の78%は小学校時代に塾に行くことは大切だとは思っていない。
これは「小学生から塾に行かせていたら東大には入れない」とは全く違う。
このブログ主は、自分に都合のいい拡大解釈をし過ぎることが多いのですが、まあそれはいい。
そもそもこれは拡大解釈じゃなくて、「間違い」なのだから。
ところで東大生の「小学生の頃の校外学習は?」という質問にどう答えているのか興味があったので、ネタ元の東京大学新聞社のページを見たときに、このブログ主が陥った2つ目の罠に驚愕しました。
次回、ジャーナル・ギャップが瞠目した2つ目の罠とは?! お楽しみに!

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とはいえ、言うほど難しいお話じゃありません。ブログ漁りをしていて「?」というロジックをご紹介する、まあ暇人の悪口大会みたいなもんです。

さて今回俎上に上がるのは「塾に行かずに東大へ!」というブログ。
このブログのタイトル下には
>ウチの子は地方の公立中高一貫校から塾に行かずに東大に合格しました。 父も母も凡人で中流家庭。
>「塾に行かずに」ではなく、「塾に行かなかったから」東大に合格できたのです。
なかなか鼻息荒いリード文がついています。子供が東大に行けてよっぽど嬉しかったに違いありません。
それも塾行かないで受かったものだから、どこかで「塾行かないで東大>塾行って東大」みたいない価値観が形成されたんでしょうな。
それに対して、とあるブログのリード文は
>中学受験に潜む意外なギャップを紹介していこうと考えているが、さてさてうまくいくかどうか。
何という弱腰軟弱いい加減。
まあそれはさておき、「塾に行かずに東大へ!」のお話。
そのブログの中に、「小学生から塾に行っていたら東大には入れない?」(2019年07月23日)という記事があり、2つの罠にすっぽり嵌っています。
1つはロジックの罠。
もう1つは、なんというか、えーとですねえ、何十年も生きていて、こんな罠にひっかるなよ、と助言したくなるような罠です。
まずは1つ目のロジックの罠について。
>東大生に「小学生の頃の校外学習は?」というアンケートではSAPIXや日能研が多いのかと思いきや、「こどもチャレンジ」や「公文」がはるかに多いという結果が出たそうです。また「小学生時代に塾にいくことが大切か?」という設問に関しては、「全く大切だと思わない」「あまり大切だと思わない」が78%を占めたのだとか。
へえ。そうなんだ。
ちなみにこのアンケートは東京大学新聞社主催。データ元を書いてくれよ、ブログ主。
(これが2つ目の罠の伏線になります)
で、続きがこれ。
>東大生というと、子供の頃から塾に通って・・・・というイメージがありますが、それは「東大を目指してる子」あるいは「親が東大に入れようとしている子」であって、実際に東京大学に入学した人たちは、週学校は通信教育程度というのが現状なのかも知れません。批判を覚悟でこれを拡大解釈しますと、小学生から塾に行かせていたら東大には入れない・・・と言えなくもないと思うんです。
ファ?!
どうしてそうなる?
SAPIX、早稲アカ、四谷大塚、日能研、希学園、浜学園、啓明舎……、中受でそういう塾に通った生徒は、東大に行けない?!
これは典型的なロジックの罠です。
まずブログ主は「塾に行かずに東大へ!」という思想を持っているところに、「「小学生時代に塾にいくことが大切か?」という設問に関しては、「全く大切だと思わない」「あまり大切だと思わない」が78%を占めた」という記事を見たのだから堪らない。
キャッホー、と狂喜乱舞して「東大生は塾に行ってるイメージがあるが、それは東大を目指している子で、本当の東大生は塾に行ってない!」と閃いちゃったんでしょうね。
でもね、この設問は「小学生時代に塾にいくことが大切か?」です。それに対しての答えは、「全く大切だと思わない」「あまり大切だと思わない」が78%です。
つまりこの78%は「小学校時代に塾に行ったかどうか」なんて関係ないんです。
東大生の78%は小学校時代に塾に行くことは大切だとは思っていない。
これは「小学生から塾に行かせていたら東大には入れない」とは全く違う。
このブログ主は、自分に都合のいい拡大解釈をし過ぎることが多いのですが、まあそれはいい。
そもそもこれは拡大解釈じゃなくて、「間違い」なのだから。
ところで東大生の「小学生の頃の校外学習は?」という質問にどう答えているのか興味があったので、ネタ元の東京大学新聞社のページを見たときに、このブログ主が陥った2つ目の罠に驚愕しました。
次回、ジャーナル・ギャップが瞠目した2つ目の罠とは?! お楽しみに!

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