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夏の冒険~今どきヴァン・ダインなんて誰が読むんだ?

夏になると、無闇と長い小説、難しい小説を読みたくなる奴っているよねwwwwwwww

俺です。

埴谷雄高『死霊』を読み出したのも夏だった(読み終えたのは冬だった)。プルースト『失われた時を求めて』も夏に読み出し、暮れに読了した。
結局読み切れなかった本もたくさんある。(中里介山もハイデガーもディケンズも挫折した)

どうも夏という季節には、そういう蛮勇を引き起こしさせる「何か」があるのだろう。

今年の夏は今のところ、そうした知的冒険心を引き起こす何かが足りないとも思い、久しぶりの休みに本屋に立ち寄った。
しかし食指が動かないんだなあ、これが。

今の俺を動かすものは今の世界にない。そう断じて、図書館に足を向けた。
しかし図書館でもピンとこない。それで考えを改めた。
長い小説、難しい小説を読むのではなく、いままで何となく敬遠していた小説を読んでみるのも、また冒険ではないのか。

そこで思い出したのが、以前やろうと思ってやっていなかった、ヴァン・ダイン12長編読み比べである。

ヴァン・ダインというのは20世紀初頭に活躍したアメリカの探偵小説家で、探偵小説を一気に高尚ならしめた、という勲章がある。
エラリー・クイーンの先輩といった役どころか。

ヴァン・ダインはエッセイの中で「一人の探偵小説家が書ける傑作は6作までだ」と書いていたが、それを実証したのがヴァン・ダイン本人だった。
というのも、彼は生涯で12本の長編を書いたが、最初の6本は傑作だが、残りは6本は駄作、と言われている。

俺は最初の6本は読んでいるが、残りは読んでいない。
最初の6本に関しては、なるほど傑作もあるが、まあ傑作かな、というのもある。(傑作と言っても幅広いからなあ)

そこで12本、通して読んでみようというのが今年のサマー・アドベンチャーだ。
まずは『ベンスン殺人事件』と『カナリヤ殺人事件』を借りてきた。最初の6作はおそらく家にあるのだが、どこにあるのか探すのが面倒なので、とにかくすべて借りることにする。
それに借りれば期限があるので、ほったらかしにはしないだろう、という計算もある。
埴谷雄高やプルーストに比べれば安楽な道だが、残り6つが予想以上に駄作だと結構きついかも知れない。

七つの海を越えて幻の財宝を探し求めるのもいいが、夏の冒険にはいろいろあるよ。

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コメント

ヴァン・ダイン12長編読み比べ結果発表

というわけで、ヴァン・ダイン12長編読み比べが終了した。
まだ暑いから、夏の冒険としてはOKということで。

『ベンスン殺人事件』…面白かったでふ
『カナリヤ殺人事件』…そこそこ良かったでふ
『グリーン家殺人事件』…なかなか良かったでふ
『僧正殺人事件』 …最初読んだときは「傑作!」と思ったけど、再読すると「なかなか良いね」ぐらい。
『カブト虫殺人事件』…地味だけど悪くない。ファイロ・ヴァンスが勿体つけ過ぎ。
『ケンネル殺人事件』…この密室パターンにしては面白い。


~ここから駄作と言われる後期6作~


『ドラゴン殺人事件』…人はどういうか知らないけれど「傑作!」。特に観葉植物が枯れたという伏線がいいおや?後半だけどいいのがあるな。
『カシノ殺人事件』…まあまあだな。
『ガーデン殺人事件』…そこそこ良かったでふ。
『誘拐殺人事件』…ひどい。
『グレイシー・アレン殺人事件』…さらにひどい。
『ウインター殺人事件』…いうほどひどくない。面白くないけど。


ヴァン・ダイン・ファンの俺でも厳しい点がつくんだから、やっぱり後半3作は評判通りだった。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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