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背番号のない3年間

ポニーリーグという野球のリーグ(カテゴリ)をご存じだろうか?

ポニーリーグとは、中学生によって構成される硬式野球リーグのひとつである。
しかしこのリーグは、他の野球のリーグとは全く違うルールがある。
それは、先発のメンバーは一度交代したとでも、再度試合に戻れるというもの。
このルールがあるから、監督は選手交代を積極的に行うことができ、結果として選手の出場機会が増えることになる。
(無論これは話が逆で、選手の出場機会を増やすために、再度試合に戻れるルールになっている、ということだ)

結果的にベンチにいる選手はほとんど毎試合出場することになる。
ちなみにベンチ入りは12人。1つの団体で24人以上選手がいる場合は、強制的に2チーム出場することになるのも、ポニーリーグの独特なルールのひとつだ。
この根底には、スポーツは試合に出てうまくなるという思想と、試合に出るのは楽しいという感情がある。

俺はポニーリーグが発展するかどうかはわからない。
しかしこのルールはなかなかセンスがいいと思う。


友人の子どもが今年中学3年生で、高校受験を迎える。部活はずっとバスケをやっており、先日大会終了とともに引退した。
毎日朝練に行き、学校から帰ってくるのは夜7時過ぎ。土日も練習。なかなかの強豪校で、やっぱり練習はかなり大変だったようだ。

これから受験勉強大変だな、と水を向けると、件の親父、ポツリと一言。
「あいつ、一度も背番号貰えなかったんだよなあ」
つまり一度も公式戦に出場できなかった、ということだ。

学校ごと顧問ごとに、部活動に対するスタンスは違う。
ずっと頑張ってきたんだから1分でも試合に出してやろう、という考えもあれば、いやチームの勝利のためには最善の手を尽くすべきだ、という考えもあるだろう。
俺はどちらも誤りではない、と思う。

しかしそれでもなお、彼の背番号のない3年間は俺の胸を詰まらせる。

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コメント

No title

強豪校というのは、きっと非情なんでしょうね。

 それまでエースだった子が、強豪校に入る。そこで自分より上の才能があることを知る。

 ちょっと切ない。

 まあ、勉強だって大概の天才も開成に行けば凡人になってしまう。
 が、勉強はまだまだ先は長い。逆転のチャンスはこれからもある。

どこの学校か忘れちゃったんだけど、夏の大会が終わった後、3年生で公式戦で出番がなかった部員がグラウンドで1人ずつ打席に立って、仲間や監督への感謝とか、これからの自分の人生への抱負とかを思い切り叫んでから、思い切りバットを振る、という恒例行事をテレビで流してた。
24時間テレビとかは感動の押し売りみたいで嫌なんだけど、こういうのには、ちょっと弱いんだよね。
こうやって、いくつになっても、会えばあの頃に帰れる仲間が出来る。それだけでも十分なんじゃないかな。

背番号の消えた人生

今回のタイトルを読んで野球評論家、近藤唯之さんの『背番号の消えた人生』を思い出し、Wikipediaで彼の履歴を読んでみました。
近藤さんも明大付明治高時代3年間ベンチを温め続けた(試合出場なし)らしいです。有名な島岡吉郎監督(当時は明大ではなく、明大明治高の監督だった)からアドバイスを受け、明大入学後はプレイヤーとしてではなく、書く立場から野球に関わるようになったとのこと。
当時から今まで、近藤さんより野球のうまい高校球児は掃いて捨てるほどいたでしょうが、彼ほど野球に関する著作(60冊以上)を多く残した人はきっと皆無でしょう。
そこそこ野球がうまくて、明高、明大で準レギュラーぐらいの選手だったなら、きっと近藤唯之というユニークなライターは生まれなかったのではないでしょうか?
「高校野球で3年間1試合も出してもらえなかった。
書けば1行に満たないことが男の一生を決めることもある。」
↑近藤さんを真似して書いてみましたw

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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