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受験校の選び方~敗れたり、村上春樹!

中学受験で受験校を選ぶ際に重要なファクターは幾つかあるが、その一つが「校風」だ。
ただ「校風」と言ったところで、なにやらよくわからないだろうから、校則を調べてみるのもアリだ。

たとえば「自由型」か「規律型」で大きく違ってくる。
自由と規律なんて書くと、みんな「自由の方が良い」と思いがちだが、自由は怠惰につながり、規律は勤勉につながる
こう書くと「規律の方が良いかな」なんて思えてくる。
まあ、好きな方をどうぞ。

校則と自由・規律に関しては、村上春樹が以前、こんなエッセイを書いていた。
彼は高校時代(神戸高校)、制服を廃止しようと教師と生徒に働きかけたことがあった。
それに対する教師側の反対論の中心は「服装が華美になる」というものだった。
村上は「私服にしたからって、みんながみんなお洒落するわけないじゃない。今までどおり制服を着てくる人だっている。制服か私服かを選んだっていいじゃないか」と反論した。
そして「もし華美になって高校生活に支障が起きるようなら、その時はその時でまた考えればいい。起きていない災害のせいで、なぜ僕らは束縛されなければならないのか」とも。
しかしこの働きかけは失敗に終わる。何故か。肝心の生徒の7割が私服化に反対したのだ。
村上はこう結ぶ。
僕は日本という国を、心の底であまり信用しなくなった(中略)何かことがあったら、どうなるかわからないぞ、といつも肝に銘じている。
この国の七割の人間は心からは自由を求めてはいないんだぞ、と。」

ノーベル賞候補の作家様も、高校時代にはたいして神通力がなかったんだな。
まあ、日本人だけじゃないぜ。多くの人間は「自由」なんて面倒くさい代物は、さっさと片付けておきたいのさ。
ちょっと大雑把に書くけど、ルールを決めるサイドに立つか、ルールを守るサイドに立つかは、この面倒くさい代物を扱えるかどうかにかかってくる。
ルールを決める人間は、自由の本質をつかみ、どういった文脈でそれを制限するかを考えなくちゃいけない。
ルールを守る人間は、「ルールなんだから守りなさい」と言われ「ルールなんだから守らなくちゃ」と考える。

私立だろうと公立だろうと、すべての学生諸君へ。
せっかくだから若いうちに、自由と少し戯れてはどうだい?
学校や親が触らせてくれないなら(そして触る気がないなら)、仕方がない、ルールを守るサイドへどうぞお進みください。

そうじゃないなら、嘗めたり噛んだり転がしたり蹴飛ばしたりしてみてごらん。
使い方が難しいらしいが、世界でこいつを自由自在に操っている連中は、過去に何度も何度も失敗している、いわば失敗のプロたちだ。
君たちが失敗したら、したり顔の大人たちが「ほら、言わんこっちゃない」と走り寄って、君たちから取り上げようとするが、少しカケラをポケットに隠し持っておけばいい
飽きたら棄てちまっても構わないが、うまく使えるようになったら、一生モノの財産だ。

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コメント

No title

「自分で選択できる」ということを、快感と感じるか、苦痛と感じるか。
「自由」という概念を否定する人はほとんどいないと思いますが、「自分で選択する」ということを、苦痛とまで思わなくても、面倒だと思う人は案外居るのではないでしょうか。
例えば毎日登校する時の服装。ファッションに興味ある女子ならともかく、あまり服装に頓着しない男子からしたら、毎日考えるの面倒だし、制服でいいよ、と思ってしまうのも分かる気がします。
村上春樹さんも、高王制の頃はその辺りが分かってなかったのかも知れません。

Re: No title

自由については、あまり大上段に構えずに、身近なところから書いていこうと思います。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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