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『『罪と罰』を読まない』~読書はいつ始まるのか

読書とはいつ始まるのか。
え?そんなの決まってるって?

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『『罪と罰』を読まない』(岸本 佐知子,三浦 しをん,吉田 篤弘,吉田 浩美)は抱腹絶倒の怪著である。
タイトルにあるように、この本は『罪と罰』を読まないことから始まる。
読まないで、情報の断片からいったいどんな作品かを推理していくのだ。

で、読んでないのに感想を言い合ったり、批判なんかもしちゃったりする。
読んでる側からすると、もうその無鉄砲ぶりが可笑しい。

まずは「『罪と罰』って読んだことないけど、こんな風な話だよね」というボンヤリしたところから始まる。
みんななんとなくは知っている。でもその「なんとなく」が、「金貸しの老婆を殺す」ぐらいだったりする。
それでどうやったら世界文学の代表的傑作となれるんだ?
凄い密室か?アリバイトリックか?

そこでページを指定して少しだけ読んでもらう。それで話を膨らましていく。
ここからの妄想列車の暴走っぷりが爆笑の渦です。

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で、最初の疑問に戻ります。
読書とはいつ始まるのか。

それはその小説のことを知った時、ではないだろうか。
その時から我々は、その小説のことをあれこれ考え始める。

もう読書は始まっているのだ。

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コメント

No title

若いころは小説をよく読んでたのですが、ここ10年くらいはほとんど読まなくなりました。
昔読んだ井上ひさしの「偽原始人」を子供に読ませてやろうと思って、正月に実家をあさったのですが、ありませんでした。
アマゾンで買おうとしましたが、すでに紙は絶版。
Kindleでは売られていました。

で、こどもにKindleを使わせるかどうか、を1時間ほど悩んだ結果、使わせない、ということにしました。
正月に古本の偽原始人をアマゾンで注文して、それが届くのはまだしばらく先です。

子供たちに電子書籍を与えるのって、どうなんでしょうね。

No title

で、「罪と罰を読まない」をKindleで買おうとしましたが、Kindleでは扱っていませんでした。
残念。

本なら何でも買ってやる…筈なのだが

>子供たちに電子書籍を与えるのって、どうなんでしょうね。

俺の家ではフリーパスです。
フリーパスなのに、あいつらは一切使おうとしません。
とにかく本なら何でも買ってやると言ってるのに、まったく興味がないようです。

No title

>とにかく本なら何でも買ってやると言ってるのに、まったく興味がないようです。

うちも同じです。
正月に実家で掘り出した小説などを子供たちに渡しました。
井上ひさしとか北杜夫とか遠藤周作とか。
でも、ちょっと時代が古いですね。

装丁もいい

『『罪と罰』を読まない』は装丁がおしゃれで、見てるだけで楽しくなりますから、実物を手にしてもいいと思います。
(ちなみに装丁は著者のひとりでもある吉田篤弘…あれ?女房の吉田浩美の方だったけかな?)

No title

>『『罪と罰』を読まない』は装丁がおしゃれで、見てるだけで楽しくなりますから、実物を手にしてもいいと思います。

面白そうなので、アマゾンで古本を購入しました。
来週末に届くようです。
縦書きの紙の本を自分で買って読むのは10年ぶりくらいかな。

罪と罰そのものは相当昔に読んだきりです。
前途ある若者と年寄りの命の値段、みたいなテーマだったかな?

「幽霊」とか「闇のよぶ声」とか「あくる朝の蝉」とか

>井上ひさしとか北杜夫とか遠藤周作とか。

いいセンスだねえ。
俺も読んだよ。特に遠藤周作には一時どっぷり嵌って、二日ぐらい完徹して『宿敵』を読んだなあ。

無論子供たちは一切読まない。
お前ら凄い損してるんだぞ、……

No title

>特に遠藤周作には一時どっぷり嵌って、二日ぐらい完徹して『宿敵』を読んだなあ。

読書家ですなあ。
実は、恥ずかしながら、本格的な遠藤周作とか北杜夫はほとんど読んでないです。
遠藤周作は、海と毒薬以外は、こりゃあんかんわシリーズだけ。
北杜夫に至っては、船乗りくぷくぷ?だけ。
娯楽系しか読んでないなあ・・・

我が子は、娯楽系でさえほとんど読まないので、そういうのをとりあえず与えておこうかと思いまして、何冊か渡してみました。

恐怖小説が結構好き

>我が子は、娯楽系でさえほとんど読まないので、そういうのをとりあえず与えておこうかと思いまして、何冊か渡してみました。

さて、どれくらい読むかな?フフフフ
そうそう遠藤周作と言えば、恐怖小説にも傑作がいくつか。『蜘蛛』とか『虎』とか。ホント、小説がうまいよ、狐狸庵先生は。

『『罪と罰』を読まない』と同じ方向性の本だと思いますが、『読んでいない本について堂々と語る方法』(ピエール・バイヤール著、大浦康介訳、ちくま学芸文庫)も面白いですよ。
本の題名はいかがわしいアンチョコ本風情ですが、パリ第八大学教授が書いたきちんとした読書論です。

ピエール・バイヤールは『アクロイドを殺したのはだれか』(大浦康介訳、筑摩書房)も出しているようですので、ご興味があればそちらも是非(私は読んでいない)。

ポアロとホームズ

ピエール・バイヤールの『アクロイドを殺したのはだれか』は「歴史的快著」ですね。あれほどスリリングなミステリ評論を読んだことありません。
同じ筆者でも『シャーロック・ホームズの誤謬』の方は微妙かな。まあ十分面白かったけど、『アクロイドを殺したのはだれか』が凄すぎたのかもしれない。

『読んでいない本について堂々と語る方法』は未読なので、今度読んでみようと思います。

甘えん坊将軍さんへ

『読んでいない本について堂々と語る方法』(ピエール・バイヤール著、大浦康介訳、ちくま学芸文庫)、読みましたよ。

さすがバイヤール、一筋縄ではいかない。
ところどころ架空のあらすじが入っていて、ドキリとしちゃったよ。

Re:甘えん坊将軍さんへ

随所に施された仕掛けがなかなか楽しませますよね。

自分が読んだ本はおろか、自分が書いた本のことも忘れてしまうというモンテーニュのくだりを読んで、「ああ俺も同じだ」と妙な安心を覚えたものです。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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