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過去問って何回ぐらい解く?

過去問は何回ぐらい解くものなのか?
勿論1回も解かない、なんていうのは論外だが、2周3周させるものなのか?
というのが今回のお話。

以前、取材で某私立中学の説明会に行ったとき、駅から学校までの間に塾のチラシ配りの人がたくさんでていた。
こちらは後学のために1つ1つありがたく頂戴したが、後で中身を点検してみると、聞いたことのない塾もちらほら。そしてそのいずれもが「過去問徹底対策」を謳っていた。
曰く「偏差値が低くとも過去問が解ければ志望校に入学できる」「○○中の国語に徹底対応した個別授業」などなど。

その時抱いた感想を正直に書けば、やはり弱小塾は過去問を武器にするしかないんだな、と。
これは言葉を変えれば、学力を上げる、偏差値を上げる、といった戦法(キャッチコピー)ではお客様は振り向いてくれない。そもそもその塾にそんな力があるのか、という不安が保護者側にある、ということ。
しかし「過去問をできるようにする」というのは、魅力的だ。

こういう過去問をめぐる表現は、「フランス料理全般(中学受験の学力)をつくる力はないが、オムライス(その学校の過去問)だけなら抜群に上手なシェフ」といった幻想を持たせてくれる。
そして今このチラシを受け取った保護者にしたら「仙台牛の炙りカルパッチョ仕立て 旨出汁ジュレと山葵ソース」や「カナダ産オマール海老のポワレ 五郎島金時と林檎のガレット」なんかどうでもよく、旨い「オムライス」が食べられるかどうかだけが重要なのだから。

でもねえ……営業妨害をするわけじゃないが、これは、まあ、幻想だ。
3年分でも過去問を解いてみればわかるが、出題されている範囲はかなり広い。
つまり、過去問を解けるようにするということは、かなり難しい。そもそも過去問を解けるようになれたなら、それは広範囲の学力が(その過去問分だけ)身についたということだ。
それなら問題集を解いていた方が効率もいいだろう。
過去問なんて出題形式に慣れるぐらいも意味しかない。

以上がレコードで言うとA面(喩えが古い!)。
ここからがB面。

過去問なんて出題形式に慣れるぐらいも意味しかない、と書いたが、繰り返せるようなら繰り返した方が絶対いい。
これは問題集と同じで、次から次へと新しい問題集に手を出すなら、同じ問題集を繰り返した方がずっと結果は良くなる。
理由は簡単で、1回やったぐらいじゃできるようにならないから。

そりゃその時は「なるほどな~」なんてわかった気になったりするが、1週間も経てば(凄腕の奴なら3日もすれば)きれいさっぱり忘れている。
2度3度繰り返して、ああ、流水算ってそうやって考えるのね、ニュートン算ってこうやって解くのね、と見えてくる(まだ身につかない。見えてくるレベル)。
過去問だって1回やったからOK、というわけにはいかない。
2回3回やって、こういうことか、というところまでたどり着けたらラッキーだ。ほとんどの受験生はたとえ同じ問題が出ても、「あ、見たことあるな。…でもどうやるんだっけ?」となるのが関の山だから。
合格最低点なんてどうでもいいんだよ。1回目より2回目の方が点が高いのは当たり前、なんて訳知り顔で言う奴がいるが、2回やっても合格最低点に届かない奴なんてざらにいる。過去問を点数でしかとらえられないようじゃ、本番は厳しいよ。

と、ここまでがB面。
ここからがボーナストラック。
とは言え、やりこむ時間があまりとれない、というのも現実だ。
で、そういう時は過去問を問題集のひとつとして割り切って、年度ごとにやるのではなく、分野ごとに練習させるというのも1つの処方箋。
やったことはないけど、理屈としてはありうる。

さて、ここまで過去問についていろいろ書いてきたが、一番いいのは「塾の先生に訊くこと」
どういうわけか子どもの受験のことに関して、プロの人間に訊かずに、見も知らないネットの住人に訊く人がいる。
そもそも金を払っているわけだから、そういうことを訊く権利もあるし、そのうえ相手は子供の学習水準をよく知っているわけだから、一番明快な答えを持っている。

相手の答えが自分の気に入らないモノでも仕方がない。
ネットで訊くよりも数百倍は役に立つ筈なのだが、先生には訊きづらいものなのだろうか。
はたまたネットの住人に、セカンドオピニオンを求めているのだろうか。

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コメント

過去問に関して

志望校対策は、過去問に始まり、過去問に終わる、と思っています。

一般的には難易度が低い学校ほど、年数が少なめでも対策出来、高い学校ほど多くの年数をこなす必要が有ります。灘は、算数と理科の過去20年分の問題が販売されていて、対策には非常に有効です。20年も、と思われるかも知れませんが、逆に考えれば、あの灘でも、20年やれば大体パターンは網羅出来るという事なのです。

いわゆる赤本だと、せいぜい7、8年分しか問題が載っていませんが、ちゃんとした個人塾や個別指導の講師なら、得意とする学校の昔の赤本は必ず持っているはずです。もし持っていなければ、それはニセモノです。

No title

 適性検査ってのは採点が難しい。
親がやっても難しい。なので過去問をやるのはいいけど 採点が溜まっていく。当初は家庭教師の先生にやってもらおうと思っていたが、週に2時間では時間が足りない。

 で、市進の先生に相談した。答えは以下の通りだ

○市進では来週から過去問対策が始まる。稲毛の過去問も 「本人が解いて」その後「解説」する
○また、市進では、稲毛の過去10年分の過去問解説を映像にしていて 受講者にはパスワードで見られるようにしている
○過去問はどんどんやった方がいい
 過去問をやる → 解説映像を見る
 これを本番直前まで繰り返すといい

 なるほど。これはいい方法だ。暇があったら過去問を解く。そしてビデオを見る。 これなら家庭教師の先生にやってもらう必要はない。家庭教師の先生には今まで通り「その週にわからない問題を聞く」「模試直し」「作文直し」でいいや。

※追記 あ、芝浦工大柏の過去問対策があった。
これは家庭教師の先生任せ・・・

市進の先生のご指導、全く同感です。暇が有ったら過去問を解く。その通りです。時間があるなら何回やっても良いのです。スピードが上がり、自信が付き、そして、大量の経験を積んだ者だけが持つ、「カン」が身に付きます。

「カン」ってなあに?という当然の質問に上手く説明出来るだけの知見は持ち合わせていないのですが、経験豊富なプロが、一見すると未知の状況に遭遇した時でも、「なんかこの感じは、いつかのあれに似てるぞ」という、アレです。その道のプロがカンを身に付けるには長い年月と身になる経験が必要ですが、中学受験なら、そこまでの年月は必要有りませんし、教材はすでに用意されています。

量が質に昇華するとき

>大量の経験を積んだ者だけが持つ、「カン」が身に付きます。

うーむ。唸らされます。
私も、大量の経験は直感を直観に昇華させると信じている人間です。

カンの話

> 「カン」ってなあに?という当然の質問に上手く説明出来るだけの知見は持ち合わせていないのですが、経験豊富なプロが、一見すると未知の状況に遭遇した時でも、「なんかこの感じは、いつかのあれに似てるぞ」という、アレです。

こういった肌触りはよくわかりますね。
まあいわゆるコミュ力というのもこういった「カン」が重要で、話していて「あれ、この流れはまずいぞ」とか「よしよし、うまい具合に転がってきたぞ」という匂いというか雰囲気というか。

というわけで、言うほど面接ごときでコミュ力なんかわかるわけないというのが、俺の持論。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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