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中学受験の罠(2)~偏差値に騙される人、騙されない人

日本の教育を一番大きく変えたのは、「6・3・3制」でも「中学までの義務教育」でもなく、偏差値なのではなかろうか。
今や受験においては偏差値なしでは語れない。
確かに偏差値というやつは有用で、これで合格までの可能性が数字で分かるようになった。
逆に偏差値のない時代はどうやって受験していたのか、よくわからない。
(いまの就職と同じで、様々な言説(嘘も含む)が飛び交っての受験だったのかもしれない)

さて偏差値の話だが、難関校を受けるならサピックス、中堅なら四谷大塚の偏差値が多く用いられている。
たとえばサピックスの80%偏差値は開成なら66、麻布なら60と言った具合だ。
結果的に偏差値の高い学校がより難関となり、1つでも偏差値の高い学校を狙うことになる。

……まあ、お分かりのように、これが愚かな中学受験の典型例だ

そもそも偏差値は生徒にとっての合格難易度になっても、その学校の難関度には(さまざまな条件がそろわなければ)使えない。
下にあるのはサピックスの男子80%偏差値だ(2017年度入試用)。

70 筑駒(2/3)
69 
68
67
66 開成(2/1)
65
64 聖光(2/2)(2/4)
63 渋渋(2/2) 渋幕(2/2)
62 渋幕(1/22) 栄光(2/2) 渋渋(2/5)

さて、校風や立地などすべて取っ払って、偏差値だけの話をしてみよう。
上の表を見て「栄光よりも渋幕や渋渋の方が難関校なんだな。よし、そっちを目指そう」と考える人がいたら、生温かい目で見てあげるといい
ただ中には
「1/22の渋幕が高く出るのはわかる。上位層がお試しで受けてくるから。しかし2/2は栄光と同日である。同日で高いのだから、渋渋や渋幕は栄光よりも難関だ」
と言ってくる人もいるかも知れない。

しかし偏差値は募集定員によっても大きく上下する。
これは大学受験ではよく知られていることなのだが、何故か中学受験ではあまり知られていないようだ。
というより、塾の人間は当然知っているのだが、保護者や塾じゃない関係者がよくわかっていない。

で、募集定員だが、渋渋の2/2は70人募集。渋幕の2/2は45人募集。それに対して栄光の2/2は180人募集。
これだけ募集していて62をキープしている栄光は「すごい」としか言いようがない。聖光は言わずもがな。
(無論、それ以上の激戦区である2/1に300人募集で偏差値66の開成は飛びぬけている)

<教訓>
偏差値は日程や募集定員によって上下する。
つまり、絶対的なモノサシじゃない、ということ。
こんな簡単な「原理」を忘れて、偏差値ごときに振り回されるなよ。

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コメント

No title

 ちょっと気分転換に偏差値論を・・

1)倍率と偏差値
 倍率が上がると難化したように感じる。まあそれはそうだろう。2倍より3倍の方が狭い。
 しかし、必ずしも偏差値とは関係ない。80%偏差値を持っていれば2倍だろうが5倍だろうがまあ、受かる。
 
 しかし倍率が高いと、オラの感覚だと 80偏差値ー50偏差値の間隔が狭くなるような気がするのだが・・・ 
 実際は7倍もある稲毛中の80%偏差値は54で
50%は48。 う〜ん、わからん。(※多くの私立で80偏差値と50偏差値の差は4)
(四谷偏差値)

2)定員数十名の試験だと偏差値は簡単に3くらい上下すると思うのだが、四谷の結果偏差値はほとんど動かない。やっぱりおかしい。
 きちんと「模試から結果偏差値」を出して欲しいのだが・・・(どうも数年の平均を取っている感じがする)

3) 2014年以降、四谷は進学者偏差値を公表していないらしい。
 だから、今年度(2013年入学2019卒業組)の大学進学実績が、進学者偏差値と大学合格実績を比較できる最後のチャンスだ。 来年以降は闇の中。
 以前も書いたが、千葉の進学者偏差値を貼っておく。

四谷大塚による進学者偏差値(全入試の加重平均)
 
入学----市川---渋幕---東邦---秀英  
2003----49.8--60.4--54.4--49.5  
2004----51.2--61.0--55.3--50.2  
2005----52.8--61.6--56.6--49.3  
2006----54.3--62.2--56.8--50.1  
2007----56.0--63.1--57.1--51.3  
2008----56.7--63.4--56.4--52.6 
2009----57.4--63.0--57.1--52.6 
2010----57.3--62.7--55.5--52.8  
2011----58.3--64.5--57.2--54.8 
2012----58.0--63.7--57.4--55.1←今年の卒業生 
2013----59.0--65.6--58.9--54.6
以降データなし。


※あ、えっと 学校批判ではなく 「偏差値論」をしたいと思っています。千葉の共学が進学実績が悪いのは自明。では どのくらい悪いのか? 同じ進学者偏差値別学と比べてどうなのか、という意見をお聞きしたいです

※上の進学者偏差値は、エデュの市川のページに投稿された数値。真偽不明。市川のページには、「数値マニア」みたいな人がいて、いろんなデータを整理してくれる。オラは数字は信じている。

※同時期の 芝 海城などの進学者偏差値があると 劇的に比較できると思うのだが、見つけられない。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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