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誰も通らない赤信号はとまるべきか~塀を乗り越える脚の軌跡

若い頃、夜の郊外を車で走っているときに信号無視で捕まったことがあった。
赤だから停車したのだが、止まっている間に車の往来がなく、そろそろと前進させて左右を見ると車も人も自転車も、まったく見あたらない。
それでさっさと走り出したのだが、何百メートルか走ったところで「前の車、とまりなさーい」とやられた。
まずいことにその時となりに恋人(当時)を乗せていて、その娘の門限時間が迫っていた。普通に走っていけば間に合う時間だったが、ここで国家権力(大げさ)と信号無視のやりとりをしていたのでは、確実にアウトだ。
いっそのこと、振り切るか。
さすがにそこまでは思わず、観念して路肩に止めた。

さて、車も人も来なくても赤信号で止まるべきなのか。
正解は「それでも止まるべき」だろう。
じゃあ、なぜ止まるべきなのか。答えは「法律で決まってるから」。

こうしたことをうつらうつらとハイボール片手に考えて、脳内ディベートをちょっと開催してみた。
まず「誰もいなくても赤信号で止まるべきか」と考えると、こうなる。

<止まるべし>
誰もいないと言っても、本当はそうではない。
多くの場合は誰かいるし、また車だって通っている。
それを「まだ間に合う」などと自分勝手に判断して渡っているのが実情だから、言い訳などせずに赤信号では止まるべき。
その証拠に信号無視の事故がいかに多いことか。

<止まる必要はない>
それは論点がおかしい。前提はあくまで「車も人も来なくても」なのだから。
そもそも「赤信号では止まる」という法規のテーマは、交通安全の確保である。
この状況下では、赤信号で止まろうと止まらなかろうと、交通状況は変わらない。

<止まるべし>再
いや、「車も人も来なくても」というのは客観的な状況の説明という意味での前提条件ではなく、赤信号を渡ろうとしている人間の心境の問題だ。
つまり渡ろうとしている人間が、「車も人も来ない」という判断をしている、ということだ。
そしてその人間の判断というものが、もう曇りっぱなしなのだから、客観的な「赤信号」という事実を遵守すべきということなのだ。

まあ、お好きな人は続きをやってみてください。
ちなみに俺はそれ以降、信号は守っています。
赤信号を渡るときは、何度も何度も安全を確認しなくちゃいけない。
それこそ物陰にライトを消したパトカーがいる可能性すら、潰す必要がある。
もう、そういうことが面倒でね。飼い慣らされてきたんだなあ、とひとしきり感慨深い。(単に面倒くさいだけ、という話もある)

さて、パトカーの中で調書にサインした後で、恋人の自宅前まで送り届けた時に「門限遅れちゃってゴメンな」って言ったら、「ううん、全然大丈夫」と言って、彼女はパッと塀の上に手をかけ、足でとっかかりを蹴りながら、綺麗に向こう側へ消えた。
塀に足を引っかける絶妙な場所が作ってあるらしい、まるで無駄のない動きだった。さては常習犯だな。
ちなみにその恋人とは、しばらくして別れた。俺よりもっといい男を見つけたんだと思う。
今となっては彼女の顔も名前もうろ覚えだが、あの時の塀を乗り越える脚の軌道はしっかりと覚えている。

今でもある種の女子たちは、門や塀を乗り越える「コツ」を身につけて夜な夜な実践しているのだろうか。

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コメント

No title

手段と目的のイタチごっこはどの分野でもよくありますよね。

中野五差路に「わかりにくい右折禁止」がありました。今は改善された(たしか右折可になった?)ようですが、表示もわかりにくいし、当時は「バスのみ右折可」だったので、それに騙されちゃう人も多い。
事故を防ぐのが目的なら、オマワリは右折ウィンカーを出している一般車両に対し、「交差点の手前」で「ここ右折禁止ですよぉ」と言えばいい。でもここでは「右折直後に」オマワリがいて捕まる。被害にあった人はすごく多い。もちろん、私も・・・・
「くやしぃぞぉ!!!」

>今となっては彼女の顔も名前もうろ覚えだが

やっぱり数が多すぎると、そうなっちゃうよね。俺なんか、俺と付き合って下さった数少ない女神達の顔と名前は全部しっかり記憶してるからね。
ところで車の場合、ジャナ天さんみたいなコンプライアンス意識に著しく欠ける人以外は、赤信号ではみんな止まると思うけど、歩行者の場合は性格と土地柄で分かれるね。東京は守って、大阪は守らないってのは確かにそういう傾向あると思う。
ちなみに俺はクルマが来なければ必ず渡る。大昔、赤信号を渡ったら反対側で待ってた親子連れが「ママ、あの人赤なのに渡ってたよ」「あの人はいつか轢かれちゃうから」と、俺の背後で会話してた。

No title

赤信号で渡る時って、横断歩道の真ん中歩けます?

 私だけかもしれませんが、赤信号で渡るときには横断歩道の少し横、何も書いていない道路を渡ってしまいます。

 なぜ?
 う〜ん  横断歩道は「信号の言う通りにしなければいけない」けど 「普通の道路だったら車が来なければ渡っていい」と言う意識の表れでしょうか。

(相変わらずちっちぇえ人間だ)

キロとマイルはかなり違う

> やっぱり数が多すぎると、そうなっちゃうよね。

これに関してはぐうの音も出ない。

> ところで車の場合、ジャナ天さんみたいなコンプライアンス意識に著しく欠ける人以外は、赤信号ではみんな止まると思うけど、歩行者の場合は性格と土地柄で分かれるね。

俺ね、ここ10年は模範的ドライバーだよ。1回も捕まっていない(違反していない、というわけではない)。
特に大きいのが、あまり急がなくなったこと。スピードも出さない。高速道路だって100キロぐらいで走る。もう100マイルなんか出さないんだ。

No title

バレない悪事は悪事でないから問題にならない。
誰にも迷惑かけない信号無視なら問題にならない。
でも、悪事がバレたり、信号無視で誰かに迷惑をかけたりした場合に取らされる責任の大きさを考えると、悪いことはしない方が得だし、信号無視はしない方が気が楽。

子供達には、「どうしても嘘をつきたいなら最後までばれないようにしろ。でもバレたときの代償は大きいから、そこんとこよく考えろ」と言ってます。
で、子供たちのウソがバレたときは、容赦なく叱ってます。

No title

某高速道路を時速100マイルで走っていた時、覆面に捕まった時は観念しました。
でも、連中、速度を測定しきらなかったようで、「通行帯違反原点1」ですみました。
やれやれ

でも、自分の庭と思っていた場所で捕まった時の精神的ダメージはデカかった。

嘘とルールの蜜月

> 子供達には、「どうしても嘘をつきたいなら最後までばれないようにしろ。でもバレたときの代償は大きいから、そこんとこよく考えろ」と言ってます。
> で、子供たちのウソがバレたときは、容赦なく叱ってます。

確かアメリカの格言に「割に合う犯罪を行うためには、ルールを作る側に回れ」というのがあったと思う。
こんなことをいけしゃあしゃあと書いているから、我々は某掲示板で叩かれるのかもしれない。

世界をまたにかける犯罪者

そういやクロコマさんは、海外でも捕まってなかったっけか。スピード違反か何かで。

愚者は経験から学ぶのか?

高校生の頃、駅まで自転車で通っていたが、途中に信号機のある小さな交差点があった。
ある時、帰宅途中にその交差点に差し掛かり、赤信号だったがよく見ずに直進してしまった。すると、低速ではあったが左折してきた車があり、なんとか急ブレーキかけて衝突を回避した。しかし、雨上がりの道路でスリップして転倒し、ズボンはドロドロ。幸いケガはなかった。
もちろん、精神的ダメージは大きかった。
それ以来、赤信号は守っている。というより、赤信号を守らないとバチがあたる的な感覚がずっとあるのだった。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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