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自由と学校教育に関する考察2~野球とサッカーってホント契約が違うよな

先日コメント欄で「自由というのは2種類あるんじゃないか」と書いた。

>自由というのは2種類あるんじゃないかというのが、俺の仮説です。
>1つは与えられる自由(たとえば国家や学校や親から与えられる制限付きの自由)。
>もう1つは自分で獲得する自由。
>これを「付与自由」と「獲得自由」と名付けます。


校則や法律が「付与自由」にあたる。
じゃあ「獲得自由」とは何か?

ここでちょっと違う話をいれます。
俺がこの「獲得自由」について初めて触れたのは、アンディ・メサースミスだった、と書いてもわかるはずがない。
順を追って書きます。

高校の頃、俺はメジャーリーグに興味を持ち始めていた。とは言っても、まだ野茂英雄が渡米する前だから、専門の雑誌なんてない。週刊ベースボールのMLB特集を読むのが精一杯。
そのころと言えば、ダリル・ストロベリー、ウインフィールド、ドワイト・グッデンなんかがお気に入りだった。ハーシュハイザーなんていう化け物もいた。
で、MLBつながりの友人がいて、こいつはもう俺なんか足元にも及ばないオタクでね、アメリカの専門の雑誌を丸善あたりで手に入れて、辞書片手に読み込んでいた。
(尤も野球雑誌だから、写真と数字がほとんどだ。使われてる英語だってたかが知れてる。……でも、凄いね)

その友人から「アンディ・メサースミス」というひと昔前のピッチャーの名前を聞いた。
「こいつがいなけりゃ、フリーエージェントなんてなかったんだぜ」
今でこそフリーエージェントは周知の制度だが、当時は日本にはまだなく、MLB好きの俺にしても、うすぼんやりとしかわからなかった。

キッズな野球ファンはまったくわからないだろうが、昔は野球選手というのは球団に身柄を拘束されていた。
簡単に言えば、別のチームでプレイしたい、という自由はまったくないわけで、一度入団すればトレードで移るか、クビになった後にどこかに拾われるかしか、他球団でのプレイのチャンスはなかった。
つまりは選手は球団の「奴隷」みたいなものさ。
そしてそうした制度はいろいろな面で仕方がないことと、選手もファンも了解していた。

ところがここに一人、とんでもない天邪鬼が登場した。アンディ・メサースミスだ。
彼は年俸が不服として、契約書にサインしなかった。サインしないまま選手として投げ続け、その年のオフに「球団にはもはや拘束する権利はなく、現在はどこの球団にも所属していない」と主張した。
この辺りのロジックが俺にはよくわからないが、とにかく弁護士を立て裁判を起こし、「球団との契約の期限が切れたら他の球団と交渉するのは自由」という判断が下されて、これがフリーエージェントのきっかけとなった。
(ところどころwikiから引用しています)

アンディ・メサースミスがどういうきっかけで「選手は球団と自由に契約できるんじゃないか」と思い立ったかわからない。
しかしこの「これってできるんじゃないか」という最初の一撃こそが、「獲得自由」なのだと思う。
誰かから付与されるのではなく、自分でその意見なり視点を手に入れられた瞬間、アンディ・メサースミスは他の誰よりも「自由」だった。
だって誰もそんなこと考えないでしょ。いや、誰々は考えてた、というならその人も名もなき自由人だったわけだ。
もしアンディ・メサースミスとその名もなき自由人とに違いがあるなら、アンディ・メサースミスは確信が持てて実行に移せた、ということだろう。(※1)

制度、習慣、関係、そういったものを違う視点でとらえ直すことが、「自由」なのだと思う。
たとえその結果、与えられる自由が1ミリも増えなくても、そうした風に考えられる人間は「自由」だ。
そしてその自由は誰かが与えるわけにはいかない。自分の力でそこにたどり着かなくちゃならない。そうでなければ、それはどこまで行っても「お仕着せ」で、いつまで経っても「誰かの言いなり」だ。
この自由を手に入れる最短の方法こそが、学問なのだろう。
自分を固定化された考えから解き放ち、様々な事象を自分なりの見つめ方で再構築する。
さらには自分自身でさえ、今までとは違う観点、視点で見つめることができれば、さらに「自由」は広がろう。(鬼客観とでも名付けようか)

俺が中等教育に期待することのひとつが、この「獲得自由」だ。
但し、なかなかこいつは難しいよ。どことは言わないが、そういう自由を忌避する学校もあるからな。(※2)


(※1)フリーエージェントは付与される権利だから、それがいかに拡大されようと「獲得自由」というわけではない。(自らの力で「獲得」していても、その自由が与えられた自由であることに変わりはない)
ちなみにアンディ・メサースミスはこの件で随分と嫌がらせを受けたらしい。オーナー連中から受けるのはわかるとして、他の選手、ファン、マスコミからもいろいろとあったそうだ。いつの時代でも第一人者というのは、そういう扱いを受けるのかもね。思い起こせば野茂もそうだったよ。

(※2)「そうした考え方を身につけるのは、社会に出てからの方がよろしいと思います」と言われた。まあ、周囲の顔色を窺うのが上手な人間をたくさん輩出したいような学校だったから、それも仕方ないなと思いました。

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コメント

与えられた自由と、勝ち取った自由かあ。
女にフラれて自由になるのと、女をフッて自由になるのは、後者の方が価値があるってことかな?
武州のドン・ファンと言われたフェミニストの俺としては、前者の方が価値があると信じたいねえ。

名人ともなると

> 女にフラれて自由になるのと、女をフッて自由になるのは、後者の方が価値があるってことかな?

そもそも理想形としては、女に愛想を尽かされて別れるのが理想なわけで。
男子たるもの、愛想を尽かされるようなもっていき方をしなくてはいけない。

その点俺なんかは、小細工など一切せずに、「ホント、ジャーナルくんには付き合ってられない」と言われて別れる羽目になる。
けだし名人級と言ってよかろう。

No title

そ、そうなんですか。男子って大変ですね…。

>この自由を手に入れる最短の方法こそが、学問なのだろう。

いいですね。自由になりたいから勉強するぞ~。

No title

>制度、習慣、関係、そういったものを違う視点でとらえ直すことが、「自由」
この自由を手に入れる最短の方法こそが、学問なのだろう。

ヒエー、スゴすぎる!!!
ジャーナルギャップさんの生き様その物みたいな感じ。
「女にモテたくて勉強してただけなのに、結果、自由を手に入れちゃったよ」・・・とかカッコよすぎるし!



皆様のご意見、凄く勉強になります。
教えてもらったことも参考に、今、思うウンチクです。

タイトル:若者よ!!すばらしい自由を勝ち取ろうぜ!!
議題:「自由を勝ち取る」ためにはどうしたらいいの??
「自由を勝ち取る」って聞こえがいいですが、それはさておき「自由を勝ち取る」ための過程を二つにわけましょう。
1.何かヤリタイと思う過程
2.ヤリタイ事をヤル過程

1.何かヤリタイと思う過程
「自由を勝ち取る」は目的じゃないですね。「何かヤリタイ」と思ってはじめて自由を使いたくなるので、ヤリタイことも無いなら議論する必要もない。でも、ヤリタイことがない生物なんてない(ハズ)。勉強したからこそヤリタイ事、勉強しなくたってヤリタイ事、キッカケやレベルはさておき、ヤリタイことがあるって素晴らしい。


2.ヤリタイ事をヤル過程
「何かヤリテーなぁー」と思っても、実際はヤラないことはたくさんあります。この不自由の始まりには「本当はヤリたくなかったケース」と、「本当にヤリたいのに、できなかったケース」がありそうですが、意外とこの二つの区別は難しいです。「ヤリたいのにできなかった」くせに、「本当はヤリたくなかった」と言い訳しだすこともあります。

じゃあ、どうやったらヤリタイ事ができるのか・・・

「学問を通じて」は、確かに答えの一つだと思いました。ジャーナルさんの生き様を間近で見ていたら「カッコいー、オレも勉強してあんな人になりてぇー」って素直に思えそうです。

他方で
「はぁ?自由には学問が必要???なに難しいこと言っちゃってんの?だから君は自由になれないんだよ。ヤリたいと思ったら行動にうつせばいいだけじゃん。失敗したってたいしたことないよ。ほら、オレの体はもうこんなに傷だらけだけど、生きててすごく楽しいよ」・・・これは自由とは言わないのかなぁ?

そこに私が登場して
「なんでもいい、お前の幸せのために生きることが自由だ」とか言っちゃう。これほんと悪い癖だなぁw

ななしさんへ

> ・・・これは自由とは言わないのかなぁ?

おそらくそれも自由でしょう。
そもそも自由とは定義した瞬間に「何となく自由じゃなくなる雰囲気」がでてきて、おもしろいものです。

No title

※あ、あんまり過激な言葉は投稿できないのね。
 ローマ字にしました

次男の学校では困った生徒がいるらしい。

「頭がいい いじめっ子」である。

どのくらい頭がいいかはよく知らないが、だいたいうちの地域だと「学校で1番」は Y65〜70くらいになる。で、頭がいいので先生は放任、やりたい放題らしい。先生に言っても対応してくれない。成績のいい人に甘い、というのはありそうな話ではある。(次男と友人の証言なので客観的事実関係は不明)

 とにかく言いたい放題
「bakaは生きてる価値ないよ」「debu shine」とかいうらしい。

 こういう子供は 親が本気でそう思っている可能性が高い。普段から子供の前で「bakaは生きてる価値ないんだよ」とか言っているパターンだ。そしてそういう親は公立の先生もbakaにしていて指導も聞かない、という感じだ。

 まあ、この程度なら「できるだけ近づかない」で卒業までやり過ごすしかない。もっと嫌なことをされたら鬼嫁は黙っていないだろう。

人間が人間を評価する基準は、どんな偉そうなことを言っても所詮は

>  とにかく言いたい放題
> 「bakaは生きてる価値ないよ」「debu shine」とかいうらしい。

まあ、いかにも小学生らしい、血統書をつけたいぐらいの「悪ガキ」ですな。
俺の小学校の時にもいましたよ、こういうやつ。女子から総スカンを食らっていました。

でもね、成人式の後の宴会であったときは、モテモテだったなあ。
俺は中高別れてたんで知らなかったけれど、中学の時からモテモテだったらしい。
細身で背が高くて、カッコいいんだよね、そいつ。スポーツもうまくてね。

口は変わらず悪かったが、そこに一種独特な性的なアピールがあったのかもしれない。
とにかくモテた。
まあ人間が人間を評価するなんて、結局はこんなものだというある種の諦念を手に入れた宴会だった。

No title

まあ、渋幕でもなんでも好きに入って、そこで「世の中には自分より上の天才がいる」と理解してほしいものではありますが・・・
 なんつってそのまま渋幕でトップで理3まっしぐらだったりして・・ふふふ。

No title

<管理OR放任と学力>

麻布が「優秀な子を集めているから自由にしても大学進学実績がいい」というのは正しい、としよう。
 では「優秀でない普通の子」はギリギリ締め付けないといい大学に入れないのか?
あるいは「ギリギリ締め付ければいい大学入れるのか」

 週末に 都内のとあるY50くらいの私立 特進コースに進学した子の親と会った。 やっぱり特進は大変らしい。宿題が毎日大量に出て 集中して2時間くらいやらないと終わらないらしい。(さらには忘れ物があるとか、課題提出に遅れると懲罰的に課題が増えるらしい) さらには「特進は運動部禁止」だとか。

 う〜ん。まだ中1にそんなに必要だろうか・・
 鬼嫁に言ったら「2時間でしょ、当たり前よ。公立行ったって塾行くし」という。 そうかあ。 そんなもんかなあ。 毎日2時間って私の感覚だと 中三の秋か 高三の秋のレベルだと思うんだけど・・・

 勉強の楽しさを教えれば あとは自分でやるもんだと思うけど、甘いかあ。

 ただ、その子は楽しく学校行っているようで、楽しいなら私がとやかくいうことではない。

<以下は 次男の併願校として考えた場合>
※「宿題が多すぎなんでないの?」ってこと
 毎日30分から1時間程度宿題するならわかる。毎日2時間ってすごい量だ。 それを毎日・・・
 これで6年間持つのだろうか・・・
 教師の自己満足、あるいは成果を上げねばという強迫観念なんでないの?

※毎日 2時間も宿題こなしたら、他に何かやる時間がない。 自主的に何かをやるなんて時間もない。「宿題やんなきゃ、終わった」ってだけで寝るだろう。それで本当にいいの?

※先日 私は ここで「学業の課題は出してもいいから自由な学校がいい」と書いた。
 矛盾するようですが、この学校はなんか違う・・
 何が違うのか・・・

No title

 長男の担任の先生から電話があって叱られた。
なんでも ラインで「いじめに定義される」メッセージを拡大させたらしい。
 クラスの女の子の噂話で、二股三股かけてんじゃないの?不倫だ!みたいなメッセージを書いたようだ。(実際はもっときつい言葉)
 さらには授業中にスマホゲームをした前科もあったらしい。(これはいじめとは別問題)

 いつも いじめには敏感な私だが、まさか加害者になるとは、全く けしからん。期末試験期間でもあるし2週間 スマホを没収することにした。

 で、今 没収したスマホのラインを見ている。
中学生の男子のラインってのは実にくだらない。
(というか スタンプと絵文字ばかりで 意味がよくわからない)

 しかしまあ、早めに発覚してよかったとも言える。

ハンドパワーなんて役に立たないんだって。子育てには。

いやあ、ハルビンカフェさん、親父の青春真っただ中ですね。
とかく「他人に迷惑をかけるな」などと言いますが、中等教育なんざ、迷惑をかけてかけられてギャーギャー騒がないうちには始まりません。
そして右往左往させられているうちに、我々「親」というのも成長していくらしいですよ。

芥川龍之介がそんなことを言ってたと思います。もしかしたらMrマリックだったかもしれませんが。

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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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