FC2ブログ

記事一覧

『暗い鏡の中に』(ヘレン・マクロイ)~鏡像は左右逆なのか?

以前、塾関係者と仕事の話をしていて、鏡像の話で盛り上がった。そもそもは入試で今までに出題された鏡の話だったのだが、途中から「鏡の変な話」という方向に話題が移った。相手「鏡に向かって右手を挙げると、鏡の中のJGさんはどっちの手を挙げてます?」俺「そりゃあ、左手ですな。左右逆だから」相手「じゃあ、そのまま右に動いたら、鏡の中のJGさんはどっち動きます」俺「そりゃあ、……右だ!右に動いてる!左じゃない!」...

続きを読む

本格ミステリマインドに溢れる小説だけど、人には薦めにくい

「いま売り出し中のミステリ作家って誰?」と訊かれると困る。しかしそれ以上に嬉しい。何しろ候補がたくさんがいる。このブログで何度か紹介した相沢沙呼は、すでに名声が確立した中堅作家だから外すとして、この10年くらいのうちにデビューした力量のある(※)作家だけでも、これだけいる。名前の後ろは代表作です。・今村昌弘……『屍人荘の殺人』『魔眼の匣の殺人』・阿津川辰海……『星詠師の記憶』『透明人間は密室に潜む』・青崎...

続きを読む

『斜め屋敷の犯罪』(島田荘司)~世界にただ一人しかいないあの男はもういない

名探偵は決まって変人である。と書くと、凡人の探偵ばかりが頭に浮かんでしまう。クロフツの生んだフレンチ警部や、シムノンのメグレ警部は凡人型の代表格だろう。などと書くと、今度は刑事なのに変人型の探偵ばかり次から次へと。ジョイス・ポーターのドーヴァー警部や、レジナルド・ヒルのダルジール警部。極めつけはコリン・デクスターのモース警部か。話を元に戻します。名探偵は決まって変人である。おそらくこれは「名探偵の...

続きを読む

『金田一少年 犯人たちの事件簿』~皆の前で粗を言うのはやめて!

昔、友人と『ファイトクラブ』という映画を観たことがあった。今調べてみたら日本公開が1999年12月とあるから、おそらくその月か翌年1月のこと。映画『ファイトクラブ』は観たことのある人ならわかると思うが、終盤に大きな仕掛けがある。俺は映画の出来に満足し、観終えた後、友人と飯を食いながら語り合った。もちろん話題の中心は、終盤の大仕掛けである。「驚いたねえ」と俺が水を向けると、友人は「いや、そんなに驚かなかっ...

続きを読む

チャンドラー『長いお別れ』の評価の高さと、ミステリーという摩訶不思議なジャンル

村上春樹訳のレイモンド・チャンドラー『ロング・グッドバイ』を読んだ。清水俊二訳で何回か読んでいたので(邦題は『長いお別れ』)、「そうそう、こう言う話だった」と確認しながら読んだのだ。どちらの訳でも、やっぱり面白い。※清水俊二訳『長いお別れ』。スタイリッシュなチャンドラーである。※村上春樹訳『ロング・グッドバイ』。本物に近いチャンドラーとのこと。さて『長いお別れ』に関しては、少し書きたいことがある。(...

続きを読む

プロフィール

ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

最新コメント

最新コメント